日本で最初の「ポルノ女優」の死──「香取環」の美と魅力 | イエロージャーナル

 初代「ピンクの女王」であり、元祖「肉体女優」とも言われた香取環=かとり・たまき=が人知れず静かに旅立ったのは、かの原節子が亡くなってから約1カ月後の2015年10月12日のことだった。
 昭和の日本映画史に燦然と輝く伝説の美人女優である原節子と同じように、香取環もまたその女優引退から長い歳月が経ち、彼女の生涯は伝説化されている。美しい顔立ちとグラマラスな肢体、日活撮影所時代からの演技力は、まさしく「昭和」という時代に「ピンク映画」という新世界を生み出した女神のような存在だった。

■―――――――――――――――――――― 【筆者】鈴木義昭(映画ライター)  【購読記事の文字数】約2600字 【写真】香取環氏(提供・鈴木義昭氏)

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