【連載・初回無料】〝コの字酒場〟加藤ジャンプの「こんなところで呑んでみた」第1回「新幹線・こだま酒」

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 電車で呑む酒は旨い。ほんとうに旨い。吉田健一は列車でビールを呑むときにはガラスのコップを持参した。昔は紙コップの出来もそれほどじゃなかったから、何杯が呑んでいるうちに紙コップが紙臭くなる。それがいやだったからお店から借りて持ち込んだそうだ。優雅。
 実際にコップなんてわざわざ持ち込むなんて面倒このうえないが、列車で呑む酒が格別だから、コップ持参の厄介くらいどうってことなかったのだと、私は断定している。
 ところで、落語の有名なまくらに、死ぬまでにツユをいっぱいつけて食いたかった、と蕎麦通が言うものがある。

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【写真】10時56分の東京発新大阪行のこだま649号
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