売人は消滅、寸借詐欺が横行「大阪・あいりん地区」覚せい剤「売買」最新レポート

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「覚せい剤が24時間買える街」
「ドライブスルーでシャブが買える」
 そんな悪名を轟かせた街といえば、大阪市は西成区、あの「あいりん地区」だ。
 半径300メートル程度の一帯に、生活保護受給者の福祉アパート、日雇い労働者のドヤ(簡易宿泊所)が密集している。最盛期には3万人という恐るべき人口が密集していたという。
 あいりん地区とは行政による〝名称〟であり、住民なら誰も、そんな呼び方はしない。
 彼らは「釜ヶ崎」とか、もしくはストレートに「西成」と呼ぶ。だが、今回は状況を分かりやすく説明するため、あえて「あいりん地区」を使ってみよう。

 橋下徹・大阪市長が展開した大阪都構想は、あいりん地区の浄化作戦も含まれていた。私見だが、総合的な視野で考えれば、浄化作戦自体は失敗したと思う。ここでは話題が異なるため触れないが、たとえ失敗だったとはいえども、あいりん地区で覚せい剤を購入することが、以前より格段に難しくなったのは事実だ。
 あいりん地区の〝入り口〟にあたる太子交差点。JR新今宮駅と地下鉄動物園前駅、阪堺電車新今宮駅(旧称南霞町駅)、鉄道3路線が交わっている。
 かつてなら、この周辺から覚せい剤の売人が立ち並んでいたものだ。だから大阪市内は言うまでもなく、関西一帯、いや、全国からと形容しても大げさではないほど広範な地域から〝シャブ中〟がひっきりなしに訪れていた。「青年よ、大志を抱け」のパロディで「青年よ、太子を目指せ」といったシャレが流行っていたほどである。
 
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【筆者】花田歳彦(ジャーナリスト)
【購読記事の文字数】約5500字
【写真】西成の風景 (花田氏撮影)
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