【無料記事】マルチ大手「アシュラン」社内外を揺るがす「ブラック人事」「売上減」「脱マルチ=通販化」

assuran2016-02-10 8.52.31

 株式会社アシュランという会社を、ご存じだろうか。
 社長は東孝昭、副社長は東立子の両氏で、夫婦となる。設立は1993年。本社は福岡県大野城市にあり、千葉県船橋市に関東支店、佐賀県の鳥栖市に工場を有している。
 事業内容は化粧品の製造と販売が中心だ。しかし相当なコスメマニアでも、アシュランの名前は聞いたことがないかもしれない。
 アシュランは「独自のセールスプログラムによる会員制の販売」を謳う。「独自」とは一体、何を指すのか。同社をよく知る関係者が解説する。
「要するにマルチ商法です。近年は『ネットワークビジネス』という言葉が流布していますが、マルチに対する悪いイメージを糊塗するための姑息な言い換えです。アシュランは業界トップ5に入る大手で、日本経済新聞に掲載される広告や、テレビ東京系列で提供している番組『未来の主役 地球の子どもたち』をご覧になった方もいらっしゃるかもしれません」

■ネットメディアに相次ぐ訴訟トラブルを報じられたアシュラン

 専門誌『月刊ネットワークビジネス』(サクセスマーケティング)が発表した〝売上高ランキングランキング〟2016年速報版で、大手5社は下のような顔ぶれとなる。

1 日本アムウェイ (967億)
2 三基商事 (700億)
3 フォーデイズ (413億)
4 ニュースキンジャパン (345億)
5 アシュラン (272億)

 マルチ商法は法律上「連鎖販売取引」と定義される。最も信頼性の高い国民生活センターの説明文を引用しておこう。

<マルチ取引とは、商品・サービスを契約して、次は自分が買い手を探し、買い手が増えるごとにマージンが入るネズミ講式の取引形態です。扱われる商品・サービスは、健康器具、化粧品、学習教材、出資など様々です>

 このアシュランが会員と訴訟トラブルが頻発していることは、既に業界内では有名だという。
 一部メディアも詳報を行っている。例えば2015年3月には、ネットメディア『ビジネスジャーナル』は『マルチ商法大手「アシュラン」社長夫妻の“恐怖政治”に元会員からは訴訟ラッシュ』の記事を掲載した。
http://biz-journal.jp/2015/03/post_9356.html

 記事中で言及された、「訴訟ラッシュ」に関するポイントを、まとめておく。

・90年代、アシュランは当時の幹部会員の地位を抹消。会員は2003年「一方的に地位を剥奪し、報酬を払わないのは債務不履行」と訴え、最高裁で勝訴した。
・他にも全国で10件程度の訴訟が行われている。
・古参会員の傘下に連なる会員は、社長が自らの傘下にしてしまったとの指摘が絶えず、アシュラン側も裁判で有効な反論を行っていない。

 これまでの報道は基本的に、アシュランvs会員という構図だった。
 ところが今回、「最近のアシュランは、副社長が社員を退職に追い込んでおり、労働基準法などに抵触する疑いが出てきています」との情報が寄せられた。
 早速、取材を開始すると、現在は社内外で混乱が起きていることが分かった。なぜマルチ商法の世界ではベスト5に入るほどの〝大手〟が、まるで「ブラック企業」のような状態になっているのだろうか。その実態をレポートする。

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【写真】アシュラン社のHP
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