【無料記事】「都内赤坂で神戸山口組と住吉会が睨み合い」の真相と「日刊ゲンダイ」の〝誤報〟

kobeyamaguchi2017-03-16 23.12.36

 3月16日、日刊ゲンダイは『暴力やめて多数派工作 山口組抗争が“アピール合戦”に突入』の記事を報じた。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/201478

 この中で、3月14日に都内赤坂で「東京・赤坂でヤクザ70人が睨み合った」ことを伝えている。「捜査事情通」氏のコメントを一部、引用させて頂く。

<対立したのは神戸側の中核組織『山健組』の傘下団体と『住吉会』の2次団体。みかじめ料や債権の回収などシノギに関するトラブルが原因とみられています。気になるのは住吉側が60人なのに対して神戸側はわずか10人だったこと。赤坂は住吉の本部がある街とはいえ、神戸側の10人は少なすぎる気がします>

 これからゲンダイは「東京では六代目山口組優勢」との結論を導き出したのだが、別の事情通は異議を唱える。

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【写真】ウィキペディアに掲載されている「神戸山口組の大紋」より
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E6%88%B8%E5%B1%B1%E5%8F%A3%E7%B5%84
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「ゲンダイの報道で正確なのは『山健組と住吉会』という対立の部分だけで、睨み合いの原因を『シノギに関するトラブル』と書くなど、いかにも曖昧です。真相は、さる山健組の最高幹部と住吉会が巨額のシノギを共に行ったのですが、住吉会側が報酬を支払わなかったということにあります」

 事情通氏は「金額も聞いていますが、それは勘弁して下さい」と言う。

「ですから人数の違いに意味はありません。山健側は幹部個人のシノギで起きたトラブルですから、そもそも大勢で行く必要がない。一方の住吉会は本部が赤坂ですから、60人程度の動員をかけるのは何の造作もありません」

 山健組には「掛け合いは複数で行うな」との教えがあるという。

「ヤクザの用語で交渉事を『掛け合い』と言うのですが、山健組の交渉は、相手が何人いようとも、単独で相手に向かうのが決まりです。万が一、殺されたとしたら、組は必ず報復します。だからこそ組員は1人で相手の前に立つことができますし、相手側もそれを分かっています。山健組の人間が1人で来ても、危害を加えるようなことはしません。こういうことでも、山健組の〝威光〟が維持されるというわけです」(同・事情通)

 ゲンダイが報じた「神戸側10人」は赤坂のとあるホテルの前で待機していたのだが、教えの通り、掛け合いには1人で向かったという。

「この事件が、大きな抗争に発展することは100パーセントあり得ません。山健組と付きあいのある親分が仲介に入り、間もなく解決するはずです。そして、住吉会が報酬を支払っても、山健組の幹部は仲介してくれた親分と、自分の親分に全て渡してしまうはずです。だからこそ幹部として人望を集めているというわけです」(同・事情通)

 全額を渡してしまうというのは、さすがにもったいない──市井の人間なら、そう思う向きが圧倒的多数だろう。どんな組織にあっても、やはり幹部というのは大変なようだ。事情通氏は「そういう幹部が脇を固めているからこそ、山健組トップ、井上邦雄組長のカリスマ性も際立つわけです」と指摘する。

(無料記事・了)