2016年6月20日

三菱重工に「宮永VS相川」の「不協和音」情報

jyuko2016-06-20 18.30.08

 三菱重工業で不協和音が高まっている。背景の1つに、燃費偽装問題を引き起こした三菱自動車工業への支援対応が挙げられている。

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【写真】三菱重工の宮永俊一社長(同社公式サイトより)
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2016年6月19日

【完全無料記事】110回きのうの1面〈三菱自補償〉6月18日一般紙

1men2016-06-19 11.39.23

 6月19日(土)朝刊のテレビ欄で、朝の報道番組は次のような内容紹介となっていた。

▽おはよう日本(NHK)
・ロシア陸上リオ五輪 出場は 為末大さんに聞く
・英議員銃撃続報
・PTA活動にあえぐ働く親…負担減の模索
・多摩で人気カロム!?

▽ウェークアップ!ぷらす(日本テレビ)
・ついに退場 舛添氏民意に逆らえず 与野党に聞く次は誰?
・18歳選挙権スタート
・上海DLから生中継

▽週刊ニュースリーダー(テレビ朝日)
・「気になる人物10」
・ポスト舛添は誰だ? 桜井か蓮舫か丸川か?
・イチロー4257安打!!
・45歳〝美魔女〟詐欺
・みそ汁に薬物妻

▽サタデープラス(TBS)
・勝間和代 1カ月6万円節約できる㊙時短生活密着
・脳が若返る!! 京都の旅
・中尾彬73歳 本気で挑戦

▽めざましどようび(フジテレビ)
・イチロー世界一の軌跡&25年の映像振り返り
・舛添知事会見発言集 あのお金はどうなる?
・そばの祭典で新食感
・三浦友和の素顔公開 
・焼鳥&金賞豆腐散歩

 では新聞はどうだったのか。2016年6月18日付(土曜日)の日経を含む一般紙の見出しを見てみよう。

【1面見出し】
▽読売新聞(約926万部)
「三菱自、補償1台10万円 燃費偽装4車種 不正は全車種 特別損失計650億円に」
▽朝日新聞(約710万部)
「三菱自 改ざん9車種 国に報告 燃費不正 全29車種 9車種最大10万円賠償」
▽毎日新聞(約329万部)
※企画連載『チャイナセンセーション』第3部 国境を越える民①「共産党幹部「子どもに日本国籍を」代理出産で逃避準備 男児の口座へ20億円」
▽日経新聞(約275万部)
「サムスン、アップルに供給へ 有機EL、スマホ用 普及に弾み 7200億円投じ5割超増産」
▽産経新聞(約161万部)
「銃撃の女性議員死亡 英、EU残留派に勢い 現地メディア「トーン変わる」 『英国の選択』国民投票6・23 民主主義揺るがした凶弾 煽情的論戦が招いた悲劇」
▽東京新聞(約51万部)
※規格連載『貧困の「実相」フードバンクかわさきからの報告』【上】「サインなき飢餓 「衣・住」の前に「食」削る」

 読売、朝日、日経がストレートニュース。毎日、東京が連載をトップに据えた。産経は両方を半分ずつとした。
 読み応えという意味では毎日の企画が群を抜いていた。リードを引用しよう。

<東京都新宿区歌舞伎町を拠点とする「闇の代理出産ビジネス」を利用して、子どもをもうけた中国人依頼主2人が毎日新聞のインタビューに応じた。いずれも中国共産党中央で要職に就く幹部の親族という。子どもは日本国籍を取得しており、30代女性は中国からの逃避準備が目的と証言した。また40代男性は、代理出産で生まれた子どもの口座に20億円超の資産を移したことを明かした>

 ストレートニュースではないものが1面トップというのは個人的には苦手なのだが、それを差し引いても極めて興味深い記事だった。

【コラム】
▽読売・編集手帳
(明日は父の日)

「昭和のコメディアン、フランキー堺さんのお宅には「パパごはん」と呼ばれる料理があった。パパ(=フランキーさん)の好物という意味らしい。エッセーによればご飯にみそ汁をかけたもので、いわゆる「猫まんま」である」
「あずは「父の日」。<毎日が父の日でありし昔かな>(江國滋)。普段は子供たちの好みが優先されがちな食卓にも、その家その家の「パパごはん」が並ぶことだろう」

▽朝日・天声人語
(調律師の世界)

「そのピアノで出なかったのはラの音だけだった。なのに駆け出しの調律師が気負いすぎ、次々に音を狂わせる。ふがいなさに打ちのめされ、涙をこらえる▼宮下奈都さんの小説「羊と鋼の森」にそんな場面がある。全国の書店員が選ぶ「本屋大賞」をこの4月に受賞した」
「当方、弾くことをあきらめて久しい。聴く方も遠ざかっていたが、小説を読んで何年かぶりに家の古いピアノの天板を開けた。中のメモに調律師の方々の名が残る。「羊」の毛に包まれたハンマーと「鋼」の弦が並ぶ小中に見入った」

▽毎日・余録
(東電・第三者検証委員会「炉心溶融/損傷」問題)
(http://mainichi.jp/articles/20160618/ddm/001/070/145000c)

「スルメは縁起が悪いからとアタリメに言い換えるのを「忌み言葉」という。古くは伊勢神宮に奉仕した皇女、斎王の御所で用いられた「斎宮の忌み言葉」があった。神慮をはばかって仏教の用語や不浄な言葉を他の表現に言い換えたのである▲僧侶は「髪長」と反対の意味に言い換えられ、仏を「中子」と呼んだのはお堂の真ん中に置かれているためだった。寺は「瓦葺」、経文は「染紙」である。また死は「治る」、病は「休み」、血は「汗」と言い換えられた▲さて、こちらはどんな“神慮”をはばかった忌み言葉か。東京電力福島第1原発事故当時、「炉心溶融」の言葉を使わぬように清水正孝社長から指示があったという第三者検証委の報告である。代わりに「炉心損傷」が用いられたから、死を治るに言い換える類いか▲驚いたのは、社長が「首相官邸の指示」としてこれを伝えていたという話である。だが報告は「官邸の誰からどう要請を受けたのか解明にいたらなかった」という。早速、当時首相の菅直人、官房長官の枝野幸男両氏からは事実無根との反論が出る成り行きとなった▲炉心溶融を長く認めなかったのも、結局のところ「隠蔽と判断はしない」とした第三者委である。聞き取りは東電関係者に限られ、官邸の圧力の有無はやぶの中に放置されたかたちだ。みごとうやむやにしたのは国家的危機にあって国民の目をくらました責任だった▲不吉な言葉の言い換えは、口に出た言葉は現実になるという言霊信仰に根ざすらしい。日本の原発を動かしてきた文化と組織風土を思えば、何か空恐ろしくなってくる「原子力村の忌み言葉」だ」

▽日経・春秋
(イギリスEU離脱問題)

「英紙に伝説の見出しがある。「英仏海峡濃霧――欧州大陸孤立」。天気によって、大陸の人たちはこんな目にあう。なんと不幸なことか。島国の目線がよく分かると、英国のジャーナリスト、パクスマン氏が「前代未聞のイングランド」(小林章夫訳)で指摘している。
▼海に囲まれていることで、貿易によって世界の富を集め、大帝国を築いた。安全を守ってくれるのは長い海岸線であり、大陸はただ迷惑なだけだ。孤立こそが強みという「島国妄想」が何世紀にもわたって刻み込まれている。だから「ガリヴァー旅行記」や「宝島」など島を巡る冒険談や財宝探しの物語も生まれたそうだ。
▼妄想が膨らみすぎたのだとすれば恐ろしい。欧州連合(EU)からの離脱の是非を問う国民投票を前に、残留派の下院議員が殺された。議論は過熱気味だったから、事件の背景に移民流入やEUが政策を決めることへの不満、大帝国への郷愁などがあったのかもしれない。犯人が「英国第一」と叫んでいたとの報道もある。
▼金融市場では動揺が広がっている。英国民は冷静に現実を見てほしい。EUなしで国は立ちゆかない。離脱となると他国も同調する。そういえば大英帝国勲章を受けたアガサ・クリスティーの代表作の舞台も島だった。登場人物が次々に殺され「そして誰もいなくなった」。英国が孤立を選べば、EUを似た状況に陥れる」

▽産経・産経抄
(東電・第三者検証委員会「炉心融解/損傷」問題)
(http://www.sankei.com/column/news/160618/clm1606180003-n1.html)

「「『それは私がしたことだ』と私の記憶は言う。『それを私がしたはずがない』-と私の矜持は言い、しかも頑として譲らない。結局-記憶が譲歩する」。哲学者のニーチェは、こう喝破した。自尊心やうぬぼれは自身の記憶を美化し、都合よく修正してしまう。
 ▼東電福島第1原発事故当初、炉心溶融(メルトダウン)の公表が遅れた問題で、東電の第三者検証委員会は16日、当時の清水正孝社長が首相官邸の指示により「この言葉は使わないように」と指図したとする報告書をまとめた。
 ▼報告書は官邸の誰が具体的な指示、要請をしたかは解明していない。ところが、当時の首相だった菅直人氏は早速反応し、「指示したことは一度もない」とのコメントを発表した。検証委に対しても「第三者とは言えない」と矛先を向けた。
 ▼真相は藪の中だが、記憶が容易に書き換えられるものであるのは事実だろう。例えば菅氏は、東電が第1原発からの全面撤退を検討していたと主張し、平成24年4月の政府事故調査委員会の聴取にこう証言した。「清水社長は私が(全面撤退はダメだと)言ったときに『そんなこと言っていませんよ』なんて反論は一切なかった」。
 ▼だが、菅氏はもっと記憶が鮮明だったはずの23年4月には、参院予算委員会で「社長は『別に撤退という意味ではないんだ』ということを言った」と答弁していた。「そういうことではありません」「そういうつもりはないけれども」…。清水氏とのやりとりに関する菅氏の発言を追うと、清水氏の言葉が日に日に弱まり、ついには反論はなかったことになとうっていく。
 ▼当事者の証言であっても、うのみはできないのが難しい。原発事故対応には、解明を待つ不明点がまだ多い。」

▽東京・筆洗
(東電・第三者検証委員会「炉心融解/損傷」問題)
(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016061802000135.html)

「<アレどこだ? アレをコレする あのアレだ!>は、サラリーマン川柳の秀句。ファジィ(あいまい)という言葉が流行語になっていた二十数年前にはこんな川柳も生まれた。<ファジィ課長 「あれ」「これ」「それ」を連発し>▼さて社長にこう命じられたら、どうするか。「その件は、官邸とあれと、きちんと事前にしっかり、あれしといて」。発言の主は、福島第一原発事故が起きた時の東京電力の社長である▼なぜ東電はあの時、「メルトダウン(炉心溶融)」という言葉を使って事態の深刻さを、国民にきちんと説明しなかったのか。どんな経緯があり、誰に責任はあるのか▼そういう疑問を検証する「第三者委員会」の報告書によれば、五年前の三月十四日、原発の燃料損傷を記者会見で認めることについて、部下から了承を求められた社長の答えが「あれと、あれしといて」だったというのだから、なかなかのファジィ社長だ▼さらにあきれるのは「第三者委」の検証のファジィさだ。真相究明には欠かせぬ当時の官邸関係者や官僚の証言を得ようとせず、事情を聴いたのは東電社員らだけ。過去をしっかり調べ、教訓を現在と未来に生かそうという熱意なくして何のための検証だろう▼原発事故で避難生活を強いられる人が、今なお九万人もいる。いくらあいまいにしようとしても、決してごまかせぬ現実だ」

 東電の第三者検証委員会の問題が、毎日、産経、東京の3紙で競作となった。新聞社の名前だけを見れば原発推進VS反原発という構図だが、内容はそれほどでもない。
 特に産経は菅直人VS東京電力という図式に対し、〝社是〟である反民主=民進のコラムを書くためには東電に肩入れしなければならないはずだ。
 ところが、やはり現時点で「東電の応援」は無理があるようだ。そのためか、いつもの産経抄とは異なり、歯切れの悪い文章が目立つ。
 それにしても、第三者委員会の信頼性がどんどん失われていると思っている方は多いのではないだろうか。

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【写真】三菱自動車公式サイトより
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2016年5月21日

【連載・無料記事】84回きのうの1面〈元米兵逮捕〉5月20日一般紙

1mne2016-05-21 14.30.32

 5月20日朝刊のテレビ欄で、朝の情報番組は次のような内容紹介となっていた。

▽あさイチ(NHK)
・①新食感人気〝ベジヌードル〟
・②山本耕史〝真田丸〟撮影秘話&驚き素顔も
・③今夏挑戦! 緑のカーテン

▽スッキリ!!(日本テレビ)
・20歳女性 死体遺棄で米軍関係者32歳男を逮捕…沖縄の街は?
・新疑惑! 舛添知事が有名画家手紙&お盆にもホテル…今日会見
・笑点メンバーが生大喜利
・東大文化祭スゴイ&ユニーク作品

▽羽鳥モーニングショー(テレビ朝日)
・急転!! 沖縄で20歳女性不明で米軍関係の男を逮捕
・衝撃!! 生活音でトラブル…階上の住人射殺した後自殺
・上海ディズニー開園珍騒動

▽白熱ライブ・ビビッド(TBS)
・釈明は金曜日!? 舛添氏会見で何を? 進退は? 
 石原氏「みじめだね」 現職都議も緊急生出演
・騒音トラブルで射殺 隣人語る容疑者の素顔

▽とくダネ!(フジテレビ)
・①遺体を発見…沖縄20歳女性か 米軍属32歳男を逮捕
・②母娘が襲われ死傷…近所の67歳男と何が?
・③舛添都知事にあの人がチクリ「みじめだね」

 では新聞はどうだったのか。2016年5月20日付(金曜日)の日経を含む一般紙の見出しを見てみよう。

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2016年5月20日

【連載・無料記事】83回きのうの1面〈三菱にスズキ不正〉5月19日一般紙

1men2016-05-20 0.18.00

 5月19日朝刊のテレビ欄で、朝の情報番組は次のような内容紹介となっていた。

▽あさイチ(NHK)
・①わが家は安全か? 倒壊防ぐ対策
・②樹木希林…半生語る 悩み相談も
・③中華がゆ&薬膳料理! 驚き横浜中華街

▽スッキリ!!(日本テレビ)
・丑三つ時〝オノ持ち火投げる人を見た〟謎の殺人放火 遺体頭から血
・舛添氏新疑惑・自宅に事務所 家賃3500万フトコロ?
・刺し身までフリーズドライ 食品驚き進化
・PTAは必要? 不要?

▽羽鳥モーニングショー(テレビ朝日)
・ベッキーに川谷元妻が抗議文
・井上晴美が涙 避難生活で不謹慎狩り 独占告白
・舛添知事の400万円経路に新疑惑
・事故物件どんな部屋

▽白熱ライブ・ビビッド(TBS)
・舛添都知事滞在ホテル〝謎の19時間〟検証
・盛岡で65歳男性殺人! 直前に妻が聞いた声
・専業主婦の対価…0円評価に怒りの声が続々

▽なないろ!(テレビ東京)
・原因解明 肩こり7つの予防法!
 ①肩甲骨ウキウキ体操
 ②話題の筋膜ゆるめ&指でブスブス運動
 ③血行促進の㊙食材 

▽とくダネ!(フジテレビ)
・①急展開 沖縄県の20歳女性不明 米軍関係者を〝聴取〟
・②再燃…ベッキー騒動 ゲス川谷の元妻抗議? 謝罪&復帰に〝誤算〟
・③舛添都知事また疑惑

 では新聞はどうだったのか。2016年5月19日付(木曜日)の日経を含む一般紙の見出しを見てみよう。

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2016年5月16日

【連載・無料記事】79回〈舛添会見〉きのうの1面 5月14〜15日一般紙

1men2016-04-30 12.10.56

 5月14日朝刊のテレビ欄で、朝の情報番組は次のような内容紹介となっていた。

▽おはよう日本(NHK)
・熊本地震から1カ月 避難生活 復興の動き 被災地暑さにも注意
・真田丸〝忍者〟の里訪ねて・群馬
・人気! 水草の水槽
・レンガ窯

▽ウェークアップ!ぷらす(日本テレビ)
・舛添都知事「家族宿泊先で会議」これって政治活動?
・熊本地震から1カ月
・ナゼ? 空前の猫ブーム

▽週刊ニュースリーダー(テレビ朝日)
・「気になる人物10」
・舛添都知事どう弁明
・広島へオバマ大統領
・ベッキー不倫全容は
・北朝鮮
・城島VSホークス工藤監督&柳田も

▽あさチャン!サタデー(TBS)
・舛添知事釈明「家族と宿泊した部屋で会議」

▽めざましどようび(フジテレビ)
・舛添都知事会見で謝罪 言い訳も責任者のミス
・復帰ベッキー何語る
・蜷川氏が育てた俳優
・絶品! 海鮮丼物産展&ラーメン大食い対決
・鈴木浩介本性を暴露

 では新聞はどうだったのか。2016年5月14日付(土曜日)の日経を含む一般紙の見出しを見てみよう。

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2016年5月13日

【連載・無料記事】78回〈日産三菱会見〉きのうの1面 5月13日一般紙

1men2016-05-13 23.45.49

 5月13日朝刊のテレビ欄で、朝の情報番組は次のような内容紹介となっていた。

▽あさイチ(NHK)
・①森田屋おかみ登場! 平岩紙 朝ドラ秘話&怖い笑顔のワケ 昭和な私生活初公開
・②騒音トラブル 各地で

▽スッキリ!!(日本テレビ)
・芸能界に衝撃…蜷川幸雄氏80歳死去・名優たち育てた情熱の生涯
・容疑者が逮捕前に告白…マニラ保険金・邦人殺害計画
・熊本地震から1カ月 現状は? 車中泊の乳児 倒壊家屋・深刻な日常

▽羽鳥モーニングショー(テレビ朝日)
・演出家・蜷川幸雄さん逝去…羽鳥が見た魂の現場
・東京五輪招致でIOC委員に裏金か? 疑惑報道
・元妻が証言 舛添知事の金銭感覚は

▽白熱ライブ・ビビッド(TBS)
・世界のニナガワ逝く…宮沢りえ・藤原竜也ら演劇界に大きな衝撃
・舛添氏、会見で何を?
・ほうれい線も消えた 1回10秒の顔ヨガ体操

▽とくダネ!(フジテレビ)
・①疑惑の舛添知事…きょう会見「1円でも税金を…」金銭感覚&語録を検証
・②ベッキー104日ぶりテレビへ…渦巻く賛否
・③蜷川幸雄さん死去…

 では新聞はどうだったのか。2016年5月13日付(金曜日)の日経を含む一般紙の見出しを見てみよう。

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【購読記事の文字数】約4500字
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【連載・無料記事】77回〈三菱自が日産傘下〉きのうの1面 5月12日一般紙

1men 2016-05-13 0.01.14

 5月12日朝刊のテレビ欄で、朝の情報番組は次のような内容紹介となっていた。

▽あさイチ(NHK)
・①被害続出〝義援金サギ〟に注意
・②野際陽子
 若さ&美 秘けつ公開
 黒柳徹子激白! 驚き素顔
 お宝映像も

▽スッキリ!!(日本テレビ)
・独占告白 マニラで殺害邦人の父 実行犯逮捕へ・保険金1億円狙いか
・舛添氏 正月の家族旅行37万円〝会議費〟疑惑・収支報告書を専門家が分析
・自宅庭に本物のSL走らせたおじいちゃん

▽羽鳥モーニングショー(テレビ朝日)
・すっぴんで出廷!! 詐欺認めた…タレント女医転落の軌跡
・連続5件不審火…防犯カメラの38歳男逮捕
・シニアのスマホ非常識トラブル

▽白熱ライブ・ビビッド(TBS)
・部員にチクワ売りつけ数百万円を手に? 名門大アメフト監督に疑惑
・舛添氏渦中で再び発言
・肉フェスで食中毒の恐怖
・つんく独占告白

▽なないろ!(テレビ東京)
・開運祈願 宝くじ買う!? 達人に聞く当せん黄金比!
 西銀座に福の神が? 私はこうして一億当てた㊙話 験担ぎ人気餅

▽とくダネ!(フジテレビ)
・①再び? 舛添氏〝公私混同〟か 政治資金で回転寿司に家族旅行? 説明はいつ
・②法大アメフト部監督 部員にチクワ&うどん売りつけ…ボロもうけ

 TBSの『ビビッド』が「名門大アメフト監督」とぼかしているのに、フジテレビの『とくダネ!』が「法大」と書いてしまっているのが妙に面白い。
 では新聞はどうだったのか。2016年5月12日付(木曜日)の日経を含む一般紙の見出しを見てみよう。

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【写真】三菱自動車の公式サイトに掲載されている「おわび」
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(ここまで表示)
【1面見出し】
▽読売新聞(約926万部)
「三菱自 日産傘下に 2000億円出資 最終調整 「軽」拠点 雇用維持 燃料偽装 軽以外も RVRなど」
▽朝日新聞(約710万部)
「三菱自、日産傘下で調整 巨額出資受け入れへ RVRも机上計算か 燃費」
▽毎日新聞(約329万部)
「三菱自、日産傘下に 3割出資受け入れ 最終調整 乗用車も燃費不正か」
▽日経新聞(約275万部)
「三菱自、日産傘下で再建 3割強出資受け入れ 2000億円、筆頭株主に きょうにも発表」
▽産経新聞(約161万部)
「本紙全国知事アンケート 海外出張費 舛添氏が突出 「1泊10万円超」東京のみ ファーストクラス利用5人」
▽東京新聞(約51万部)
「三菱自、日産の傘下に 3割出資で最終調整 ほぼ全車種で燃費偽装疑い」

 三菱自動車で全紙共通かと思っていたら、思わぬ伏兵が登場した。何と産経新聞が別ネタを1面トップとしたのだ。
 ちなみに産経新聞は「三菱自、日産傘下へ」を1面トップの下に据えている。見出しの太さは1面の中で最も大きい。
 ただ、「本紙全国知事アンケート」は非常に面白い記事ではある。
 まず渡航にファーストクラスを使っていたのは東京・舛添、岩手・達増拓也、茨城・橋本昌、群馬・大沢正明、愛知・大村秀章の5知事。1回の随行人数が最も多かったのは沖縄・翁長雄志知事のシンガポール出張で32人。少なかったのは鳥取県の平井伸治知事の0人で、計27回にわたり〝一人旅〟を繰り返していたという。

【コラム】
▽読売・編集手帳
(オバマ大統領の広島訪問 ※核の「小袈裟」トランプは核兵器を防犯装置に、金正恩は核兵器をチンピラの入れ墨としたが、その誤りをただせるのは広島、長崎だ)

「誰の考案か、そういう言葉があるらしい。北原保雄編著『辞書に載らない日本語』(大修館書店)で知った。【ちいげさ=小袈裟】(深刻な出来事をささいなことであるかのように語ること)」
「田村節子さんに『原爆資料館』という詩がある。<原爆資料館──ここは鳥籠/人類の呪わしい知恵を/閉じこめておくここは鳥籠/よみがえるな/はばたくな>。大統領の訪問が、傷みの目立つ鳥籠の補修につながるといい」

▽朝日・天声人語
(オバマ大統領の広島訪問)

「「トルーマン大統領による原爆投下の決断を正しかったと思う人は手を挙げて」。米テキサス州の中学校で先生が生徒に尋ねた。約30人のうち挙げなかったのはひとり。日本出身の15歳の女の子だけだった」
「広島平和記念資料館には、13歳だった男子中学生の遺品がある。母が朝もたせた混ぜご飯の弁当だ。熱線で黒こげになった状態で、遺体の下から見つかった。幻の原爆展のため現地へ運ばれたが、むなしく持ち帰られた▼オバマ米大統領が広島訪問を決断した。遅きに失した感はあるが、71年前の地上の惨状を見ずして「核なき世界」を語ることはできない。大統領にはぜひ、被爆者の語りに耳を傾けてほしい。母の弁当を抱いて焼かれた中学生の最期に思いをはせてほしい」

▽毎日・余録
(オバマ大統領の広島訪問)
(http://mainichi.jp/articles/20160512/ddm/001/070/137000c)

「広島、長崎に原爆投下を命じた米大統領トルーマンは引退後のインタビューで「大統領として最大の誤りは何だと思うか」と聞かれた。原爆にまつわる答えを期待した聞き手だったが、返ってきたのはある最高裁判事の指名人事であった▲「トルーマンが決して後悔しないことが一つあるとすれば、それは原爆のことだ」とその聞き手は書いている。戦後トルーマンは何百回も同じ言葉で投下の正当性を語り、決定は難しかったろうと聞かれれば、「とんでもない、こんな調子で決めたよ」と指を鳴らした▲だが彼も内輪の手紙や会話では決定へのおののきや後悔、子供の犠牲への心痛をもらした。当時、頭の痛みを訴えられた側近が「痛むのは体? それとも心?」と遠慮なく問うと、「両方だ」と答えた(R・タカキ著「アメリカはなぜ日本に原爆を投下したのか」)▲「王は悪事をなしえず」、国家や大統領は過ちを認めるわけにいかないということか。被爆の予想以上の惨状はトルーマンにことさらかたくなな態度をとらせたのかもしれない。それから71年、オバマ米大統領が現職大統領として初めて広島の平和記念公園を訪れる▲「核なき世界」を掲げた政権としては歴史への遺産となる訪問である。「謝罪」を否定したのは従来通りだが、注目すべきは訪問への米国内の好意的反応だろう。今や原爆使用を正当化する意見も若い世代で半数を割った▲大統領にはどうか広島の被爆の実相を心に刻み、全世界に伝えていただきたい。どんな国家も過ちを犯す人間の営みにほかならない。だからこそ「核なき世界」は人類すべての生存の条件なのである」

▽日経・春秋
(オバマ大統領の広島訪問)

「「ヒロシマを訪れたことのある人々は、以後生きている限り、世界に平和のメッセージを伝えることだろう」。ドイツの元大統領、ワイツゼッカーさんの言葉である」
「オバマさんが踏みしめることになる平和記念公園のその足元には、一瞬にしてがれきやチリと化した人々の暮らしが、地層のように広がっている。原爆の実相を肌で感じ取り、声なき声を耳にした瞬間、政治的な思惑などは頭から消え去ってしまうに違いない。そのとき大統領の口から、どんな言葉が発せられるだろうか」

▽産経・産経抄
(フィリピン大統領選)
(http://www.sankei.com/column/news/160512/clm1605120003-n1.html)

「フィリピンの大統領選挙を制したドゥテルテ氏(71)は、過激な言動から「フィリピンのトランプ」と呼ばれてきた。もっと似ている人物も思い浮かぶ。
 ▼1998年の選挙で圧勝した、エストラダ元大統領である。エストラダ氏はもともと映画俳優だった。役柄は、弱きを助け、強きをくじくヒーローである。そのイメージが、国民に広く受け入れられた。
 ▼俳優ではないドゥテルテ氏も、米刑事映画「ダーティハリー」の主人公に例えられる。南部ミンダナオ島のダバオ市長を長く務めた氏は、全国最悪だった治安を劇的に改善させた。「犯罪者は皆殺しだ」などと公言して、凶悪犯を追い詰める姿が、強面刑事ハリーの姿と重なるからだ。
 ▼ただ、外交や経済政策では不安も残る。特に南シナ海の問題では、中国に対して強硬策をぶち上げたかと思えば、対話を模索する姿勢も見せるなど、はっきりしない。国民の期待を一身に受けたエストラダ氏は残念ながら、単なるバクチ好きの飲んだくれだった。不正の疑惑ばかりがふくらみ、10万人の民衆デモによって退陣に追い込まれる。ドゥテルテ氏が大統領として、まったく違う道を歩むことを祈るばかりである」

▽東京・筆洗
(オバマ大統領の広島訪問)
(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016051202000152.html)

「ヘレン・ケラーは一九四八年の秋、広島を訪れた。見ることも聞くこともできぬ彼女は、原爆ドームを見ることも、被爆者の声に耳を傾けることもできなかった▼だが、一人の男性が彼女の手を自分の顔に導き、触れさせた。その顔に原爆が刻んだケロイドの感触が、「戦争の早期終結に寄与した」と米国が主張する核兵器の真の姿を、ヘレン・ケラーにまざまざと伝えたのだ▼この逸話をもとに長崎の詩人・志田昌教さんは、こんな詩を書いた。<視覚も聴覚も失ったヘレンにとって/触れることが世界を知る唯一の術であった/そしてヘレンの細いゆびさきは/健常者の目や耳の感覚を超えて/人類の不条理をあまねく読み取った…>▼<目はあっても何も見ることができず/耳はあっても何も聞くことのできない/束の間の繁栄に執着するだけの/わたしたちの罪を受け止めるように/ヘレンのゆびさきは不条理と対峙する…>(『脱原発・自然エネルギー218人詩集』)▼米国のオバマ大統領が今月二十七日に、広島を訪れることになった。現職の米大統領による初の被爆地訪問だが、米政府の説明によると、被爆者と会う機会を持つかどうかは未定だという▼しかし米大統領は、その指で核兵器の発射ボタンを押すこともできる。だからこそ、ゆびさきで原爆の傷痕にじかに触れ、核の不条理を読み取ってほしいのだ」

 これも、まさかの結果となった。コラムでも産経ブロックが発動となった。
 ただ、他の全紙が取り上げた「オバマ大統領の広島訪問」だが、やはり個性が出しにくい題材だったようだ。
 悪い意味で新聞的なコラムばかりとなった。競作というよりは、似た内容の文章がずらずら並んでしまった。
もちろん仕方ないところはある。まさか新聞が「オバマ来なくていい」「何しに来るんだ」とは書けないし、読者も求めていないだろう。
 かといって、フィリピンの大統領選を選んだ産経が面白いかといえば、残念ながらそうでもない。
 結局、この日は5紙で題材が共通するという派手な出来事が起きた割には、全紙とも内容は低調だったと言えるのではないか。

2016年4月28日

【連載・無料記事】第65回 きのうの1面 4月28日一般紙

1men2016-04-28 20.43.10

 4月27日朝刊のテレビ欄で、朝の情報番組は次のような内容紹介となっていた。

▽あさイチ(NHK)
・①熊本阿蘇名産牛乳は?
・②達人に学ぶ〝家事の時間割〟 
・堀ちえみ&滝沢真規子
・定点カメラお宅撮影 技公開

▽スッキリ!!(日本テレビ)
・ベッキー告白! 恋愛だった会見は誤り…直筆手紙に書いた胸中
・被災者「きちんと説明して」半壊住宅の調査に不満
・前田健さん……死因は虚血性心不全
・動機は 生後間もない男児殺害

▽羽鳥モーニングショー(テレビ朝日)
・ゲス不倫ベッキーから直筆手紙!!「愛憎劇」今の胸中は
・被災中学 欲しい物リストに高額商品…賛否
・今年GW 逆お遍路ご利益5倍!?

▽白熱ライブ・ビビッド(TBS)
・ベッキーから文春へ…直筆手紙で心境を激白「奥様に謝りたい…」
・ものまね芸人突然死 原因は? どう防ぐ?
・格安で移住! 伊豆高原

▽なないろ!(テレビ東京)
・大山詣り 日本遺産に認定!!
・GWフリー切符・日帰り旅
・ケーブルで阿夫利神社二つ星〝神の眺望〟を拝む、開運散策

▽とくダネ!(フジテレビ)
・①謝罪…「ベッキー手紙」報道 事務所明かす〝心情〟 稼ぎ頭はあの一発屋?
・②禁断〝フグ肝〟提供会員制料理店…実態は
・③プリンス氏急死の謎

 では新聞はどうだったのか。2016年4月27日付(水曜日)の日経を含む一般紙の見出しを見てみよう。

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【購読記事の文字数】約4600字
【写真】三菱自動車公式サイトより
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【1面見出し】
▽読売新聞(約926万部)
「燃費 走行データ無視 三菱自 目標達成へ捏造 国交省指摘 益子会長辞任へ」
▽朝日新聞(約710万部)
「三菱自 91年から不正測定 社長「会社存続に関わる」」
▽毎日新聞(約329万部)
「燃費不正 三菱自社長、引責辞任へ 91年から違法測定」
▽日経新聞(約275万部)
「IHIが航空整備拠点 LCC対等で需要急増 エンジン向け20年ぶり新設」
▽産経新聞(約161万部)
「燃費データ 三菱自 25年前から不正 社長「会社存続に影響」」
▽東京新聞(約51万部)
「三菱自 不正25年「伝承」 燃費問題 法令と異なる測定 91年から パジェロなど疑い」

 テレビの情報番組も含め、非常に興味深い結果となった。
 まず今回の「日経ブロック」だが、かなり問題があるのではないか。これまで日経が1紙だけ独自のニュースをトップとしたのは、他紙の1面トップが経済ニュースではないという明白な理由があった。
 やはり日経は経済紙なんだということで納得していたのだが、今回の判断は、それこそ誤解を招いてしまうのではないか。
 テレビも三菱の問題を取り上げてはいる。だが、冒頭に紹介させて頂いたように、ラテ欄には全く記述がない。その辺りから邪推したくなるのは、三菱自がCMに相当な予算をかけているという事実との関係だ。
 そのあたり新聞はかなりいい加減で、ちゃっかり広告をもらいながら、叩く時は容赦なく叩くというところがある。実際に全国紙の読、朝、毎、産、東は全てそうだ。
 かつて日経は業界紙であり、「提灯記事ばかり」という悪評が多かったことはよく知られている。
 それが量と質を拡大させ、今では経済紙でありながら、全国紙の一翼を担っている。今回の1面トップの選択はIHIのニュース性からやむを得なかったのかもしれないが、やはり日経だからこそ、他の全国紙より大きなスペースを三菱問題に割くべきではなかっただろうか。文字通り、日本経済を揺るがす大ニュースであることは論を俟たない。
 また全国紙側も、興味深い展開となった。
 三菱自の燃費不正問題だが、辞任ニュースが読売と毎日で異なった。
 読売は<三菱自動車の益子修会長兼最高経営責任者(CEO)(67)が辞任する見通しとなった>とし、
 毎日は<三菱自動車の相川哲郎社長が、軽自動車の燃費データ不正問題の責任を取り、辞任する意向を固めたことが26日分かった>
 とした。
 どちらも正しければ会長と社長が辞めることになるが、実際にその可能性は高いのではないだろうか。ここまでのことをしておいてトップが居座れば、それこそ炎上してしまうに違いない。
 とはいえ、今後の推移を見ながら、両紙の〝初報〟を検証する必要があるかもしれない。
 最後に、よりによって朝日と産経の見出しが、かなり近似したものになっているのが目を惹いた。とはいえ、これだけ同じニュースを扱いながら、異なる見出しになっていることの方が圧倒的に多く、それは本当に感服させられる。

【コラム】
▽読売・編集手帳
(東京五輪エンブレム決定)

「藍は手間がかかる。古くから有数の産地として知られた阿波(徳島県)吉野川の北、通称・北方に伝わる俗謡がある。<阿波の北方おきゃがりこぼし 寝たと思うたら はや起きた>。起き上がりこぼしのように寝る暇もない、と」
「旧エンブレムが盗用疑惑で白紙に戻る騒動を経て、2020年東京五輪・パラリンピックの新しいエンブレムが決まった。日本の伝統色である藍色を用いている。江戸古来の市松模様に想を得た図柄は、名付けて「組市松紋」という。涼やかで小粋な文様である◆<みどり子の欠伸の口の美しき>(江戸期の雑俳集『武玉川』)。多くの人に愛されて、すこやかに育つといい」

▽朝日・天声人語
(ハンセン病患者特別法廷問題)

「小さなどら焼き店の雇われ店長が、突然訪れたおばあさんから雇ってほしいと言われる。50年の経験があると言って持参してきたあんは、香りも甘みも奥深かった。彼女の曲がった指が気になったが、「客の前に出なきゃいいんだ」と採用を決める▼元ハンセン病患者を主人公に、ドリアン助川さんが書いた小説『あん』である」
「最高裁は開廷の張り紙が療養所の正門などに貼られていたのを理由に「一般の国民の訪問が不可能であったとまでは言えない」としたが、強弁ではないか▼作家の北条民雄は患者として隔離された後に執筆を本格化した。ハンセン病を題材にするのは、2千年に及ぶ患者たちの苦痛が目に映るからだと書いた。長く続いた差別をなくす方へと、前進しているのは間違いない。しかしその歩みはあまりに遅い」

▽毎日・余録
(三菱自動車燃費不正問題)
(http://mainichi.jp/articles/20160427/ddm/001/070/103000c)

「米国の中古車市場が油断ならぬことは、有名な詐欺師が「俺は中古車のセールスマンではない」と居直ったのでも知れる。その市場で外観はいいが中身がボロボロの車を「レモン」と呼ぶのは、皮が厚くて中身が分からぬたとえである▲このように商品の本当の品質を知る売り手と知らない買い手からなる市場を「レモン市場」という。その研究でノーベル賞を受けた米経済学者アカロフ氏によれば、買い手が売り手を信用しない市場では結果的に品質の悪いレモンばかり出回ることになるからである▲さて、まさか新車までレモンに警戒せねばならないのかと耳を疑う品質偽装が続く昨今である。先日は三菱自動車が軽4車種の燃費性能のデータを改ざんしていたことを公表、また多くの他車種で国の定める走行試験と異なる試験を行っていたことも明らかになった▲三菱自動車といえば死亡事故まで起こした過去2度の大規模なリコール隠しの記憶がよみがえる。それによる経営危機からようやく脱するかに思われた矢先の新たな背信の発覚である。買い手が知らなければいいというレモン売りの魂胆が骨がらみとなっていたのか▲この不正が提携先の日産の指摘で明るみに出たのも情けない。リコール隠しの教訓はどこへやら、社内の自浄作用は働かず、不都合な情報は隠された。この先、巨額補償の修羅場が待つのは間違いなく、まさに企業危機管理の教科書に最悪の実例を提供したかたちだ▲レモンの逆、良質の車は「ピーチ」と呼ぶ。新車の取引に不信を持ち込むブランドは、品質と価格を堂々と競うピーチ市場から退場を求められても仕方ない。」

▽日経・春秋
(防げた事故、地震などの自然災害が「荒地」を広げ続けている)

「季節は待ってくれない。芽吹いたばかりだった若葉の色が日増しに深くなってゆく。生命の輝きがあふれ出すようだ。だから、悲惨な出来事がいっそう悲しみを増すのだろう。英詩人エリオットも長詩「荒地」で描いている。「四月は残酷極まる月だ」(西脇順三郎訳)」
「エリオットの詩は最後に復活への道を説く。「捧げよ、同情せよ、自制せよ」。そうすれば心に平安が訪れる。言うは易く行うは難そうだが、被災地支援の力には、なるかもしれない。「残酷極まる月」は、青葉の中に、道半ばで倒れた人々の思い出を呼び起こす。残された者たちが、再生に向かって歩み出す月でもある」

▽産経・産経抄
(オーストラリアが潜水艦の共同開発をフランスに)
(http://www.sankei.com/column/news/160427/clm1604270003-n1.html)

「海上保安庁は昨年8月、長崎県の五島列島沖の海底で、24個の船影を発見した。戦後、米軍が旧日本海軍から接収し、爆破処分した24隻の潜水艦の可能性が高い。
 ▼と、すればそのうちの1隻は、当時世界最大だった「伊402」である。全長120メートル、水上攻撃機を3機搭載でき、給油なしで地球を1周半連続航行できる能力があった。まさに「海底空母」と呼ぶのがふさわしい。米本土やパナマ運河への攻撃まで検討されていた。
 ▼そんな世界有数の規模と技術を誇った潜水艦隊は、完全に消滅する。海上自衛隊が昭和29年に発足したとき、保有する潜水艦はゼロだった。それから半世紀余り、日本の潜水艦は、世界最高の性能を誇るまでになっている。
 ▼なかでも最新鋭の「そうりゅう」型は、潜水艦の機能で最も重視される静粛性に優れている。つまり敵に気づかれにくい上に、長時間の潜航が可能だという。新型潜水艦12隻を建造する予定のオーストラリアは、日本の技術に高い関心を示してきた。
 ▼もっともターンブル首相は昨日、共同開発相手をフランス企業とする決定を発表した。7月に両院解散・総選挙を控えて、現地建造による雇用創出という、フランス側のアピールが決め手となったようだ。日本の潜水艦の導入に強く反発してきた中国の圧力に、経済関係を重視する首相が屈したとの見方もある。
 ▼実は日本側でも、オーストラリアが「準同盟国」であるとはいえ、最先端の技術の引き渡しには、安全保障の専門家から懸念の声が出ていた。ともあれ、日本の近隣海域の緊張は高まるばかりである。潜水艦は、「輸出品」ではない。性能をさらに向上させ、乗員の高い士気のもと、抑止力を維持するのが本来の仕事である」

▽東京・筆洗
(東京五輪エンブレム決定)
(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016042702000140.html)

「「この季節、ヘップを履いた女性が目立つ」などとおろかにも書き出せば、問い合わせや苦情が殺到するかもしれぬ。「ヘップ」▼一九五〇年代に青春期を過ごした女性ならご存じだろう。サンダルの一種で「つっかけ」というべきか。オードリー・ヘプバーンが映画「麗しのサブリナ」の中で履いたので名がついたという。ヘプバーンのヘップである▼あこがれ、覚えやすさ。女優や有名人の名がついた服飾関連の言葉は実に多い。ロイド眼鏡は米俳優のハロルド・ロイド。ショールを頭からかける「真知子巻き」は映画「君の名は」(一九五三年)の主人公。「慎太郎刈り」「聖子ちゃんカット」の説明はいらぬだろう▼東京オリンピック・パラリンピックの公式エンブレムが決定した。撤回、選考のやり直しを経てようやく定まったのは藍色の「組市松紋」▼市松模様も有名人へのあこがれと関係がある。歌舞伎役者、佐野川市松が着た衣装の模様から人気が広まった。一七五四年の書物には「市松染と名を付けて猫も杓子も着て…」とあるから夢中のほども分かる▼地味、選考過程がなお不透明との声も聞かぬではないが、模様の色合いのように今度は落ち着いて定着してもらいたいものである。デザインの基調は「多様性と調和」とか。何かと意見対立し、調和遠き、いがみ合う世情には、むしろ望まれる模様でもある」

 この日は日経と産経以外の各紙は、それなりの大ニュースを題材としたが、多くは他紙が既にコラムとしているものばかりだった。
 それだけ世間の関心が高いものばかりなのだが、ならば内容は充実しているかというと、そうでもない。不思議であり、残念でもある。
 独自路線は日経と産経で、確かに目新しさはあるが、それでも読後感はあまりよくない。特に日経はひどい。いたずらに文学的だが、それが何の効果も生み出していない。
 産経も、いつもの「産経抄節」ではない気がする。それこそオーストラリアを叱りつけるぐらいでちょうどいいのではないか。
 何より、ここに至るまで、同紙はそれなりに「潜水艦輸出」の可能性を熱心に報道していたと思うのだが、それがいきなり「輸出品ではない」と言われても、かなり興ざめだ。