2017年1月4日

【無料記事】「安倍政権ブレーンの横顔」ルサンチマンの「山内昌之」

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 あまりに密やかで、全く目立たないが、第2次安倍政権でにわかに存在感を増している、1人の男がいる。

 歴史学者の山内昌之氏だ。メディアは2016年、「東大名誉教授」と「明治大学特任教授」の肩書を使った。

 東大退官は2012年。それから政権中枢への食い込みは、〝御用学者〟などというレベルを越えた。政財界どころか、日本内外でも、他に追随する人物はいない。

「スパークリングワインで」──。

 山内氏と打ち合わせを希望する者には必ず、こう言われるのだという。仕事となれば、まずは腹にワインを流し込むわけだ。
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【筆者】下赤坂三郎
【写真】山内昌之氏公式サイトより
http://yamauchi-masayuki.jp/
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 言わずと知れた、国際関係史の研究者。特に中東・イスラム地域研究の専門家だ。その博覧強記はあまりに有名だが、それだけではない。学究肌には珍しく、実地での見聞も加味され、だからこそ言説は非常に強い説得力を纏う。

 ところで山内氏の自宅はどこに所在するか、ご存じだろうか。

 学者といっても、紋切り型のイメージと現実は異なり、例えば田園調布や鎌倉に住む者は少ない。大半の住所は府中、三鷹、吉祥寺といったところで──我々、平凡な会社員と同じように──郊外の沿線から勤務先の大学へ通っている。

 それが山内氏の場合、何と赤坂8丁目だ。近くにはカンボジア大使館が建ち、赤坂5丁目のTBS本社も、六本木の東京ミッドタウンも指呼の間。いくら東大とはいえ、赤坂に居を構えている学者など見たことも聞いたこともない。

 一体全体、山内氏の懐具合は、どうなっているのだろうか。

 山内氏は現在、フジテレビ特別顧問と、三菱商事顧問に就いている。週に2日はフジテレビ、他の2日は三菱商事、そして残る1日は明治大学に出勤する。いやはや、「元東大教授」らしからぬ多忙で、華やかな印象の毎日だ。

 少なくとも三菱商事では、専用車も準備されている。自宅から出て颯爽と最新型クラウンの後部座席に乗り込む姿は、東大名誉教授というよりは、三菱商事アメリカ支社長と言ったほうがしっくりくる。

 そんな山内氏は1947年、国鉄労組の父親のもと、札幌市に生まれている。

 本人も北海道大学に進学してからは学生運動に身を投じた。所属はブントだという。絵に描いたような「団塊の世代」(1947〜49年生れ)と形容していいだろう。

 ご存じの通り、この時期に学生運動からの転向したグループは、社会に出ると一気に権力志向へ突き進むケースが少なくない。

 本来、東大教授の退官本流は、放送大学なのだ。私大への教授職が用意されても、放送大学教授を兼任するということもある。

 東大を退官してから、フジテレビと三菱商事の顧問室に直行した学者は、どう考えても山内氏が嚆矢に違いない。もとより東大時代から、メディア露出の好きな学者だとは思われていた。柔らかい語り口に加え、ビジネスマンのようなスマートさも兼ね備える。能力が桁違いなのは言うまでもない。だからこそのフジテレビ、三菱商事の招聘だったはずだ。

 そんな山内氏は意外なことに、ことあるごとに東大批判を繰り返す。その言説の中心は「東大には東大教授になりたい病(の人間が)多い」というものだ。教授になるまでは刻苦勉励を続けるが、その夢を果たした途端、何も勉強しなくなるのだという。

 しかしながら、ポストを得ると勉強しなくなるのは、日本全国の大学教授に当てはまる。別に東大に限った話ではなく、単なる一般論だ。山内氏の母校、北海道大学でも類例は掃いて捨てるほどあるだろう。

 山内氏の頭脳、見識を考えれば驚くほど、指摘に鋭さや深みに欠ける。

 東大内部にいたのだから、リアルな現状を語ってくれれば、それだけでいいのだ。なのに、そうした「内部告発性」にも乏しい。失礼を承知で言えば、新橋の居酒屋でエリート東大生を批判して悦に入る酔っ払いの戯言と大差ないのだ。

 いずれにしても、山内氏が東大に愛着を持っていないことだけは確かだろう。東大における「比較政治」の本流はやはり、94年に東大大学院・法学政治学研究科教授となり、13年に定年退職となった塩川伸明氏なのだ。

 塩川氏と異なり、山内氏は東大法学部に講座を持つことが叶わなかった。これだけで傍流が認定されてしまうわけだが、そうした〝本流〟の塩川氏と、〝傍流〟の山内氏は、東大で〝覇権〟を争った。ところが、この2人、相当に似た経歴の持主だということが、更に話をややこしくする。

 先に見たとおり山内氏は47年生まれで、一方の塩川氏は48年。塩川氏は都立日比谷高から東大に進学し、やはり山内氏と同じように学生運動に身を投じた。山内氏がブントだったのに対し、塩川氏は中核派だったという。

 山内氏がイスラム、塩川氏はロシア政治と、表向きの専門分野は異なる。だが、ロシアはイスラム系民族色の強い国、となると、この2人の因縁はより鮮明さを増す。山内氏もイスラムを通じてロシアを見ていたのだ。

 これほどの碩学が、同じ大学で覇を競い、結果として東大生え抜きの塩川氏が本講座を持ち、北大出身の〝外様〟である山内氏は〝疎外〟された──となれば、山内氏は様々な局面で鬱積したものを抱え込まざるを得なかっただろう。

 そして山内氏は傍流のまま、野に放たれた。まさか「在野の研究家」になるはずもなく、「野に遺賢なし」を自ら証明しようとしたのか、安倍政権の内部に深く食い込んだ。

 今や山内氏は安倍政権における安全保障分野の主要ブレーンと言っていい。肩書の1例としては、内閣国家安全保障局の顧問を務めている。また2016年9月には、特に注目されている「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」のメンバーにも選ばれた。

 東大時代のルサンチマンを晴らすため、山内氏は安倍政権の枢要へ、どんどん突き進んでいくのである。

2016年10月24日

【無料記事】巨大化狙う「厚労省」の〝厚顔無恥〟

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 厚生労働省が組織膨張を図っている。安倍政権が雇用改革を重要政策として打ち出したのに伴い、雇用関連で新たな局の創設方針を表明したほか、医療関係で事務次官級のポスト新設も要求するなど、「露骨な勢力拡大」(関係者)を目指す動きが活発化している。
 社会保障で全権を握る厚労省には「権限が集中し過ぎている。省庁分割すべきではないのか」との意見も自民党内には存在する。実は厚労省幹部も、こうした意見は百も承知なのだという。政府関係者は「分割論に対抗するため、あえて組織拡大をぶつけてきたんだよ」と呆れ顔だ。

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【購読記事の文字数】1100字
【写真】厚労省『人口100人でみた日本』より
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/16-3/dl/01.pdf
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2016年10月20日

日露首脳会談「官邸VS.外務省」と「元議員VS.閣僚」の〝明暗〟

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 2016年のフィナーレを飾る政治イベントとは言うまでもなく、12月15日に山口県で開かれる日露首脳会談である。北方領土問題が前進するのか否か。早くも官邸と外務省では鞘当てが始まっているというのだが、よく考えてみたら名前が出てこなければならない人が1人いるはずだ。ロシアといえば、あの「元」議員のはずなのに、なぜか取り残されている。
 一方、誰も期待していないのに北方領土問題にしゃしゃり出ている閣僚もいる。日露首脳会談を巡る官邸VS.外務省の実際と、2人の政治家の思惑をお伝えしよう。
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【購読記事の文字数】1100字
【写真】山口県長門市の公式サイトより
(https://www.city.nagato.yamaguchi.jp/site/20161215kaidan/)
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2016年10月12日

2017年1月「総選挙」決定は「安倍首相の〝レガシー〟」

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 永田町に「解散風」が吹き始めた。熊本地震で7月の衆参同日選挙を見送った安倍晋三首相だが、来年初旬に「解散・総選挙」に打って出るのではないかとの見方が強まっているのだ。
 しかし本当にこのタイミングでの解散はあるのだろうか。その現実味と時期について取材すると、年末に予定されている、ある大きなイベント結果が影響してくることが分かった。
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【購読記事の文字数】2500字
【写真】ロシア大統領府公式サイトより、プーチン大統領
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2016年9月14日

安倍政権だから「ご意向」を示した天皇陛下と、「本格議論」を避ける首相

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 視聴率12.1%──8月8日、天皇陛下のビデオメッセージを伝えたNHK総合「特設ニュース」の視聴率だ。前4週の平均視聴率は2.1%だというから、約6倍の視聴者がチャンネルを合わせたことになる。
 これだけでも陛下サイドが絶妙なタイミングを選んだことが分かる。皇室典範改正を実現するための周到な計画を立てて、安倍首相へボールを投げたのだ。しかし安倍首相は果たして、そのボールを受け取って投げ返し、キャッチボールを完成させるのだろうか。
〝菊のカーテン〟の内側で、天皇と首相が腹を探り合っている。これは異常事態と言っていい。一体、何が起きているのか。

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【購読記事の文字数】4300字
【写真】天皇陛下のビデオメッセージに見入る人々(撮影 産経新聞社)
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2016年9月12日

またも入閣できなかった「平沢勝栄」氏の「身体検査」大公開

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 8月に組閣された第3次安倍・第2次改造内閣。初入閣を強く期待しながら、今回も見送られたのが平沢勝栄・衆院議員(71・東京17区)である。当選7回で、しかも安倍晋三首相の「元家庭教師」という〝アドバンテージ〟を持ちながらの敗退。だが、これまでも起用が見送られてきたのは、実は既に「身体検査」に引っかかっているからだという。

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【購読記事の文字数】1500字
【写真】平沢勝栄議員公式サイトより
http://hirasawa.net/
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2016年9月6日

リオ五輪終了で小池百合子VS.内田茂VS.安倍晋三のバトル再燃

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 リオ五輪=一時休戦も終わり、遂に小池百合子・都知事VS.自民党東京都連の大バトルが再開される。ポイントは内田茂都議と、自民党本部のスタンスだ。小池、内田、自民党=安倍の3者が各々の事情を踏まえ、どんな駆け引きを水面下で行い、どんなケンカを特にメディアで売るのか、これが見物と言える。
 さて、この小池VS.内田VS.自民党の第1バトルだが、小池知事にとっては元の選挙区である衆院東京10区(豊島区や練馬区の一部)で行われる補欠選挙だ。候補者は誰になるのか。3者の駆け引きはエスカレートを始めている。

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【購読記事の文字数】2900字
【写真】小池百合子氏のTwitterより(7月31日)
https://twitter.com/ecoyuri
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2016年8月26日

【連載『三橋経済塾』実況中継②】GDPとは何なのか

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「国民経済とマクロ経済について理解を深める」ため、経済評論家の三橋貴明氏が開いた私塾『三橋経済塾』。第2回は三橋氏の講義のうち、

1 クルーグマンも呆れたドイツの〝石頭〟ぶり
2 GDPとは何なのか、おさらい
3 回復しない消費性向
4 日銀「量的緩和」の限界
5 プライマリーバランス黒字化目標における財務省の狡猾

 を再録させて頂く。

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【購読記事の文字数】5800字
【写真】日本銀行が2013年4月4日に発表した「「量的・質的金融緩和」の導入について」
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2016年6月3日

【連載・無料記事】95回きのうの1面〈安倍会見で増税延期〉6月2日一般紙

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 6月2日朝刊のテレビ欄で、朝の情報番組は次のような内容紹介となっていた。

▽あさイチ(NHK)
・①健康効果で人気! 大学グルメ
・②夫のウソ見破る技術&どう対応?子のウソ
・③ジョディ・フォスター生登場

▽スッキリ!!(日本テレビ)
・ジョニデ離婚騒ぎ
 ①アンバーに同性婚報道・交際重複疑惑
 ②映画ライター生解説 アンバー○○な女
・水こぼし…舛添知事 都議会で謝罪・各会派反応
・渋谷パルコ閉店へ・43年の流行発信史

▽羽鳥モーニングショー(テレビ朝日)
・舛添氏2分40秒謝罪で脱スイートルーム宣言
 ①「言語道断」与党・公明党も批判
 ②独自! 詳細公務日程を入手
 ③5人の都議が生激論!!

▽白熱ライブ・ビビッド(TBS)
・騒音理由に2人の隣人を刺した40代男逮捕
・行方不明の大和君…なぜ見つからない?
・39回美術館等視察検証 舛添氏への新たな疑問

▽なないろ!(テレビ東京)
・雨でも安心!
 地下鉄一日乗車券で行く限定グルメと珍土産の旅〜新地下街の激ウマ天丼&デパ地下限定カツサンド

▽とくダネ!(フジテレビ)
・①舛添氏 都議会で謝罪…出張時ファーストクラス封印 説明は〝わずか2分〟
・②60歳男25億円着服か 元総務部長の豪遊生活
・③不明7歳男児安否は

 では新聞はどうだったのか。2016年6月2日付(木曜日)の日経を含む一般紙の見出しを見てみよう。

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【購読記事の文字数】約4500字
【写真】6月1日、安倍首相の記者会見(首相官邸公式サイトより)
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2016年6月2日

【連載・無料記事】94回きのうの1面〈夕方に安倍会見〉6月1日一般紙

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 6月1日朝刊のテレビ欄で、朝の情報番組は次のような内容紹介となっていた。

▽あさイチ(NHK)
・①トラブル続発!〝病気ペット〟
・②急増! 40代シングル 女性マンション購入&親も安心のワケ
・③宮島あなご

▽スッキリ!!(日本テレビ)
・有罪判決 清原被告…更生の道は「力になる」岸和田の幼なじみ取材
・舛添氏徹底追求か? 今日から都議会…疑惑どう釈明
・女性にコケが大人気 観光&服飾業界も注目
・歌丸さん新笑点語る

▽羽鳥モーニングショー(テレビ朝日)
・舛添知事
・①きょう注目 都議会で「所信表明」釈明は
・②全都議に緊急アンケート!! 疑惑どう追求
・糖質制限でご飯残すな! 飲食店が怒り

▽白熱ライブ・ビビッド(TBS)
・舛添知事VS都議会対決 養育費の減額を要求? 女性と金のセコさ検証
・中国でまたニセ食品 クラゲ偽装で影響は?
・デップDV異論続々

▽なないろ!(テレビ東京)
・今注目の大井町・散歩!!
 横町〜女人気立ち食い焼肉
 綿菓子プロと創作対決
 劇団四季イケメン俳優 推薦の?特等席

▽とくダネ!(フジテレビ)
・①雨の中捜索も…男児置き去り 浮上する3つの可能性
・②きょう運命の都議会 舛添知事に追及の手…〝カバン議員〟作戦は
・③ジョニデ妻に疑惑…

 では新聞はどうだったのか。2016年6月1日付(水曜日)の日経を含む一般紙の見出しを見てみよう。

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【購読記事の文字数】約4500字
【写真】5月31日の自民党・谷垣幹事長記者会見(自民党公式サイトより)
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