2016年6月20日

【完全無料記事】111回きのうの1面〈18・19選挙権〉6月19日一般紙

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 6月19日(日)朝刊のテレビ欄で、朝の報道番組は次のような内容紹介となっていた。

▽おはよう日本(NHK)
・18歳選挙権が施行
・輝け! 控えの球児たち

▽シューイチ(日本テレビ)
・雨ぬれず 絶品巡る地下道ツアー こだわり肉ハンバーグ&DJコー絶賛フグ麺
・新都知事選び 町の声は
・最新食グッズ&発売前未来けん玉で中丸絶叫
・上海ディズニーの魅力
・信じられない砂の彫刻

▽サンデーモーニング(TBS)
・英議員殺害…EU残留か離脱で英国大揺れ
・都知事辞職へ
・米史上最悪の銃乱射
・ローズ越えのイチロー
・卓球最年少優勝

▽新報道2001(フジテレビ)
・与野党9党首が集結! 参院選へテレビ初対決
・舛添知事辞職…次の顔は? 残された課題は

 では新聞はどうだったのか。2016年6月19日付(日曜日)の日経を含む一般紙の見出しを見てみよう。

(ここまで表示)
【1面見出し】
▽読売新聞(約926万部)
「東海地震想定 大震法 南海トラフに拡大 政府検討 余地前提から転換」
▽朝日新聞(約710万部)
「18・19歳 240万人に選挙権 改正公選法施行 「「若者向けの公約 守って」 与野党9党と討論会 各党、政策模索 国会論戦に変化」
▽毎日新聞(約329万部)
※企画連載 チャイナセンセーション 第3部国境を越える民②「携帯回収業者が窓口 安全求めカネ流出 生き延びる地下銀行」
▽日経新聞(約275万部)
「新車販売500万台割れ 国内、5年ぶり低水準 今年見通し 車離れ、燃費不正追い打ち」
▽産経新聞(約161万部)
「闇カジノ問題受け 選手の行動規範 半数見直し 五輪全競技団体 法令順守献酬も」
▽東京新聞(約51万部)
「米軍保護下 栄養失調や感染症 沖縄戦22収容所 住民6400人死亡 収容ピーク時は33万人超」

 日曜の新聞らしく、少し地味(?)な紙面が目立った。話題性がありそうなのは日経だろうか。それにしても以前は「若者の車離れ」が盛り上がったわけだが、もはや「日本人の車離れ」ということなのかもしれない。

【コラム】
▽読売・編集手帳
(他山の石を忘れた日本人/舛添都知事政治資金問題)

「針の山は地獄で強いられる苦痛であり、針の筵は精神的に居たたまれない状態をさす」
「自社製品の性能偽装が糾弾されている最中に、別の製品のデータをごまかしていたメーカーがある。学校に無償で問題集を渡してきた教科書会社の社員は、同業者の謝礼問題が発覚しても我が身を省みなかった◆針の筵の東京都知事は他の政治家にどう映っただろう
後任を打診される中に、万が一、すねに傷持つ方がいたら、正直に申告するのがいい。さもないと、あとで針千本のまされかねない」

▽朝日・天声人語
(イギリスEU離脱問題)

「それは政治家として、あまりにみっともない「公私混同」だった。支給された経費で自宅を修理したりテレビを買ったり、はてはペットのえさ代をまかったり。どこかの知事の話ではない。2009年、英国で暴かれた国会議員たちの所業である▼」
「16日には残留を訴える議員が殺害される事件まで起きた。議論ではなく憎悪と暴力に身を任せた結果なのか。熟議を取り戻さない限り、どんな投票結果になっても英国の人々は後悔することになる」

▽毎日・余録
(児童労働)
(http://mainichi.jp/articles/20160619/ddm/001/070/136000c)

「「そのこはとおくにいる/そのこはぼくのともだちじゃない/でもぼくはしってる/ぼくがともだちとあそんでいるとき/そのこがひとりではたらいているのを」▲谷川俊太郎さんの詩「そのこ」の書き出しだ。「そのこ」は、西アフリカのガーナで朝から晩まで働いている。チョコレートの原料となるカカオの木に登り、ナタを振るって実を落とす危険な仕事だ。「ぼく」は会ったこともなく、名前も知らない▲児童労働をなくす活動を支援する谷川さんが詩にし、塚本やすしさんが絵をつけて、5年前に絵本(晶文社刊)となった。本の中の「そのこ」は最初から最後まで後ろ姿しか見せない。いつも重い荷物を頭上に掲げている。どんな表情なのか、わからない▲1億6800万人の子どもが働かされているという。世界の5〜17歳の人口の1割以上になる。奴隷状態にある子どもを助け出したり、地域や家庭に子どもを働かす問題や教育の大切さをわかってもらったり、各国のさまざまな団体の地道な活動で少しずつ減ってはいる。だが、歩みは遅い▲詩はこう締めくくられている。「ちきゅうのうえにはりめぐらされた/おかねのくものすにとらえられて/ちょうちょのようにそのこはもがいている/そのこのみらいのためになにができるか/だれかぼくにおしえてほしい」▲安い労働力に支えられた、安価な製品を求めたがる先進国の消費者がクモの正体かもしれない。ならば、できることを「ぼく」に教え、歩みを速めるのは「わたしたち」大人の役目である。国連は、向こう10年で児童労働を根絶させる目標を掲げる。時間は多くない」

▽日経・春秋
(上場企業の手元資金は昨年度末で109兆円と過去最高)
(http://www.nikkei.com/article/DGXKZO03797040Z10C16A6MM8000/)

「経団連会長を務めた土光敏夫氏は、余生はブラジルで畑を耕しながら送るつもりだった。行政改革の仕事を引き受け実現しなかったが、この国には最も愛着があったという。きっかけは1958年、石川島重工業(現IHI)社長のとき、造船所の建設を決めたことだ。
▼政情不安などのリスクが大きく、「狂気の沙汰」との声もあったなかでの決断だった。日本からは大勢の技術者を「骨をうずめてこい」と言って送り込んだ。幸い船の建造は伸び、現地の人材養成にも貢献。その後の海外展開の礎になる。苦労が多かっただけにブラジル進出は、経営者として誇れる実績の一つだったろう。
▼土光氏には倹約家のイメージがある。稟議書にはすぐ目を通し、差し戻す。これを繰り返して経費を当初の3分の1ほどに切り詰めた。しかし、必要な投資には思い切ってお金を使った経営者でもあった。航空機エンジンの工場を建てる際には社員を前に壇上に立ち、拳を机にたたきつけながら事業への意気込みを語った。
▼いまと土光氏の時代とでは経営環境が違う。グローバル化が進んだ現在は景気の先行きへの不透明感が以前より強い。とはいえ、経営者が投資に慎重になりすぎていないかとも思う。上場企業の手元資金は昨年度末で109兆円と過去最高だ。お金は使うべきところには使う。メリハリの大切さはいまも変わらないだろう」

▽産経・産経抄
(18・19歳選挙権)
(http://www.sankei.com/column/news/160619/clm1606190005-n1.html)

「記事を書く際に、平仮名を使うか片仮名を使うかで迷う言葉がある。「つけ」か「ツケ」か。「ちらし」か「チラシ」か。基本的には語源の和洋で書き分ければよいが、読みやすくするために片仮名で書く日本語も多い。その一つが「ビラ」である。
 ▼由来は江戸時代の寄席という。町の往来に張られた宣伝の紙が風でびらびらなびく。ゆえに「ビラ」。張り紙やポスターを意味する英語の〈bill〉が転じた、とする外来語説に比べて安直で頼りない。いずれにせよ、読者諸氏には片仮名表記がおなじみだろう。
 ▼江戸期のビラは独特の「寄席文字」で芸人の名が書かれ、文化の薫りがあった。当節は激越なアジビラに限らずアンケートを詐称した形式もある。設問に「安保関連法(戦争法)」と記した紙が、宮城県の高校で配られたのは昨秋だった。ビラ事情も油断ならない。
 ▼折しも19日に改正公職選挙法が施行され、一部の高校生や大学生ら18歳以上の約240万人が有権者としてルーキーイヤーを迎えた。参院選を控え、高校付近や通学路で生徒にビラをばらまく運動員への対応をどうするか。各地の教育委員会は思案投げ首という。
▼難解な政治用語が若者を選挙から遠ざけているのか、政治課題を知ろうとしない若者が問題なのかは議論が割れよう。安倍晋三首相が「参院選最大の争点」とする経済政策しかり、安全保障しかり。怪しげなビラも骨っぽい政治課題も「新人」の目慣らしになろう。
 ▼ビラの外来語説を支える〈bill〉には「つけ」「紙幣、札」の意味もある。18歳以上の新人諸氏は、政策にぶら下がった値札の真偽を見抜く目も養われたい。こと経済政策に関しては、値踏みを誤ると将来世代にツケが回るのをお忘れなく」

▽東京・筆洗
(父の日)
(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016061902000142.html)

「米映画の「黄昏」(一九八一年)にこんな場面がある。長い間、仲たがいしている父と娘がいる。娘は老いた父親との関係を修復したいと考える。「友だちでいたいの」。そう語り、父親のひざにそっと触れる。父親も目に涙を浮かべ顔を伏せる▼父と娘を演じたのはヘンリー・フォンダとジェーン・フォンダ親子である。この二人、映画と同じように確執が続いていた。娘の方は離婚や母親の自殺を父親のせいと考えていた。父親は娘の態度やリベラルな政治的発言を嫌っていた▼仲直りを考えたのは娘の方だった。「黄昏」を読んで映画化の権利を買った。あの場面で、父親が演技以上の涙を見せたことに「もう何もいらないと思った」そうだ。和解できた▼父の日である。仲の良い父と娘、息子には、小欄の出る幕はない。仮にである。父親との関係に悩んでいる方がいるとすれば、この日を利用しない手はない。そう、そそのかしたいのである▼勝手な言いぐさだが、若いあなたの方から年を重ねた父親に手を差し伸べてくれないか。しゃれたせりふのプレゼントもいらない。「元気?」。ただ一本、電話すれば十分だろう▼「(父親に)気持ちを伝えなさい。もう八十歳ですよ。いつまでグズグズしているの」。あの映画でキャサリン・ヘプバーンの母親が娘を叱っていた。急いだ方がいい。この日は年に一度しかない」

 競作ゼロで綺麗に割れた。意外に、こういうのも珍しい。また全て低調だが、朝日の序盤は興味深い。イギリスの議員にはクリーンないメージがあると思うが、日本とあまり変わらないのかもしれない。
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【写真】自民党18歳選挙パンフレット『国に届け』より
(https://www.jimin.jp/18voice/kuninitodoke/)
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