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ギフト± 165話の漫画マンガネタバレ
「…希少体」
人体の臓器移植においての最大の壁となっているのは拒絶反応である。
人の免疫細胞は何万種とあり、一卵性双生児以外免疫タイプが一致する事はまずないとされており、それ故に一度移植を受けた者は一生拒絶反応と付き合わないといけないのだ。
しかし、極まれに免疫拒絶反応が起こりにくいドナーが存在しており、その者はスーパードナーと呼ばれているのだ。
「スーパードナーと呼ばれる人間２人からISP細胞を造れば日本人の24%をカバー出来るという そして75人で80%だそうな 私も数学はあまり強くないが秋光正はスーパードナーという呼び方は知らずとも免疫の適合しやすいドナーがいる事は知っていた そしてこれは臓器移植にも応用できるとね これが秋光正が再生医療に力を入れ出した理由だろう このへんは君の方が詳しいと思うが―――」
と曹は拘束している加藤に対してこのように問うていた。
加藤が何も答えないので移植された臓器はどんな代物か知っているのかと曹は聞くと、加藤は自分は翁を信じていると答えた。
この様子から何も知らないのだと感じ取った曹はこれは自分の妄想だと言ってから語り始める。
曹は秋光はスーパードナーに遺伝子操作して強化すれば、拒絶反応を起こさず、誰にでも移植可能なドナーを人為的に作れないのではないかと考えていたと述べる。
続けてスーパードナーであろう者達を独自に探し出し、サンプルを採取すると遺伝子の解析や改造を施す研究を重ね、見事プロトタイプを造り上げたと曹は述べる。
しかし、最初のうちは失敗ばかりで多くの者が命を落としたので人体実験をしたのではないかと曹は考えていた。
「君の他にも実は何人か実験台(レシピエント)はいた だが彼らのほとんどが拒絶反応によって〇亡―――もしくは手術で再び取り除いている 失敗作の臓器を移植され 唯一生き延びているのが君というわけだ」
と曹が言ったのに対して加藤は自分が実験対象なのは承知の上で、それで命を落としても後悔はないとはっきり言いきった。
しかし、曹にとっては話の肝はそこではなく、再び話し始める。
秋光はその後も研究を続け、鈴原真琴をという成功例を出すも彼女は体が弱くて若くして命を落とし、その完成形が鈴原環だと曹は言う。
曹は環のサンプルを入手して調べたら彼女の肉体は移植においての拒絶反応を起こさない事を知り、秋光は彼女の心臓を自身の嫡男の心臓と取り換え、嫡男の意識は戻ってないが移植そのものは成功していたと曹は述べる。
そして曹は彼女はスーパーではなくパーフェクトドナーだと評した。
続けて環のクールな性格は加藤達が都合よくプログラムした性格で、これを利用して解体をさせていたのだと言う曹を見ていた加藤は何処まで知っているんだと思っていた。
「神への冒涜―――」
と曹が漏らすと加藤はハッとし、何かを察したが愛怜(アイリン)に鎮静剤を打たれて意識を失った。
そして曹はこれは冒涜ではなく、神への挑戦だと心の中で思っていた。
それから曹はタカシと連絡を取っていた。
彼らは取引をしており、タカシが加藤を曹に渡す代わりに曹は環と縄張りに手を出さないという内容だった。
交渉成立したので曹は連絡を切ると、タカシはこれでおあいこだと親指の爪をかじりながら言うのだった。
タカシが加藤を曹に引き渡したのは、彼が自分を裏切ったからだった。
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ギフト± 漫画165話の感想
タカシからしたら裏切った加藤を曹が欲しがっているのなら、彼を曹に渡して環や縄張りに手出しさせないようにしようと考えていたのだと思います。
こうなってくると今回の加藤の突撃も、2人の中では想定の範囲内だったんじゃないかなと思いましたね。
タカシが下したこの判断がどんな展開になっていくのかが、気になっていくところです。
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