2017年2月23日

【無料記事】NHK山形「元記者」強姦魔の鬼畜──余罪10件以上

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 鬼畜の所業──。陳腐な表現かもしれないが、真実には違いない。

 山形県警が2月、強姦致傷の疑いで逮捕したNHK山形放送局の元記者・弦本康孝容疑者(28)=同月16日付で懲戒免職=の犯行は、そう形容するより他にない、正真正銘の悪辣なものだった。

 弦本容疑者は山形での事件のみならず、前任地の山梨県でも犯行を重ねていた疑いが持たれている。事件の波紋はさらなる広がりを見せそうな気配だ。

 ただ、弦本容疑者が「鬼畜」と称されるべきは、犠牲者の数ばかりが理由ではない。大手マスコミが報じない事件の一部始終にこそ、その理由が隠されている。

「前後の見境なく女性を襲っている。病気だとしか言いようがない」

 弦本容疑者の犯行について警察幹部の1人はそう話した。事件を取材した全国紙の社会部記者も首を傾げる。

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【写真】送検のため山形署を出る弦本康孝容疑者(撮影 共同通信)
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「報道の現場にいた人間なら、あんな真似をすれば一発で犯行が露呈するのはわかるはず。まともな判断も付かないほどに狂ったのか……」

 事件の捜査や報道に携わった者たちが一様に疑問を呈する弦本容疑者の異様な犯行。その全貌を紹介する前にまずは逮捕事件を振り返っておこう。

 一報が報じられたのは2月6日。山形県警が強姦致傷容疑でNHK山形放送局酒田報道部に所属していた弦本容疑者を逮捕した。

「NHKは事前に県警の動きをまったく察知できていなかったという話です。県警担当記者も弦本についての内偵を進めているという情報をキャッチできていなかった。まさに〝寝耳に水〟の状態だったわけです」(前出の記者)

 事件は、昨年2月23日、夜も明けきらぬ午前5時ごろに起きた。

 山形県村山地方に住む20代の女性の自宅に男が忍び込んだ。寝ている女性に襲いかかった男は、「騒いだら危害を加える」などと脅して恐怖に打ち震える女性を凌辱した。

「女性はその日のうちに山形県警に被害届を提出し、捜査が始まった。捜査員は女性に男との面識がなかったために『流し』の犯行と断定。県警は、現場に残された男の遺留物を頼りに容疑者の洗い出しを進めた」(捜査関係者)

 そうして浮上してきたのが当時、NHK酒田報道部に勤務し、酒田市内のアパートに住んでいた弦本容疑者だった。

 現場に残された遺留物から採取したDNA型が同容疑者の物と一致したことから県警は逮捕に踏み切った。その後の捜査で、事件の数時間前には現場近くで若い女性が自宅で男に襲われそうになっていたことも判明。男は逃走したが、手口の類似性などから弦本容疑者の関与が疑われている。

 しかし、事件は山形に留まらなかったのだ。

 弦本容疑者は2011年の入局から、15年7月に山形放送局に移るまで4年間を山梨県で過ごした。その期間中にも女性が襲われる事件が頻発。

 複数の現場に残された遺留物と山形の現場に残された弦本容疑者のものとみられる遺留物のDNA型が一致していたのだ。

「なかでも山梨県警の幹部が弦本の犯行を疑っているのが、弦本が富士吉田支局で勤務していた13年から14年にかけて発生した強姦事件だ。被害にあったのは支局のある富士吉田市に隣接するエリアにある大学に通う女子大生だった」(事件を取材した雑誌記者)

 さらに弦本容疑者が山形に転じる直前の15年7月には甲府市内の女性宅に何者かが侵入する事件が発生している。こちらの事件は地元記者の間では有名な話だったという。

「女性はNHKの関係者で、自宅のドアを閉じようとするところで襲われ、すんでのところでドアを閉めて難を逃れた。被害にあったのは局内やマスコミ仲間との内輪の飲み会の直後。そのため、この一件は地元の記者連中の間で広く知られることとなった。しかも、弦本は事件翌日に腕を負傷して出勤した。それだけに、今回の事件が報じられてから、地元記者の間で『アイツがやったんじゃないか』と話題になった」(同)

 山形、山梨両県警の調べで、現在、弦本容疑者の関与が濃厚な事件は「少なくとも5件」(捜査関係者)に上るという。

「弦本の周辺で発生した強姦事件は山形、山梨両県で未遂も含めて13件あるという話だ。女性の後をつけて襲ったり、女子寮に忍び込んで目隠しをした相手を襲うなど、手口はバラバラ。犯行に一貫性はないが、警察は全ての事件と弦本との関連を調べ直すようだ」(先の雑誌記者)

 山形県警による家宅捜索では、弦本容疑者の自宅から大量の女性用下着とともに複数の鍵が押収された。犯行にこの鍵が使われていた可能性もあり、山形県警はこの件についても弦本容疑者を追及する方針だ。

 行く先々で見境なく女性を付け狙った疑いが強い弦本容疑者。名門の早稲田大学本庄高等学院(埼玉県本庄市)を経て早大政経学部からNHKとエリート街道を歩んだ「表の顔」からは想像もつかない鬼畜ぶりだが、その異常性は密室で行われた蛮行の詳細を知ることでより顕著になる。

「実は山形の現場に残されていた遺留物とは弦本の精液だったのです。それだけならベテラン記者も驚かないでしょうが、人権上の配慮で警察はひた隠しにしているのには切実な理由があるんです。精液が残されていたのは女性の体内。つまり、弦本は避妊具さえつけずに女性をレイプしたということです。山梨でも同様の犯行を行っていたようです」(前出の社会部記者)

 まがりなりにも弦本容疑者はマスコミの人間である。自らの犯行を示す決定的証拠である〝体液〟を現場に残せばどうなるのか容易に想像はついたはずだ。

 正常な判断もできないほどの情動に突き動かされたのか、あるいは「絶対にバレない」という確信があったのか。いずれにしても警察幹部が「病気」を疑うほどの歪んだ欲望に支配されていたことは間違いない。

(無料記事・了)

2017年2月20日

【無料記事】松山・安城寺「詐欺住職」が集めた謎の「30億円」

sagi2017-02-20 14.45.26

 臨済宗、曹洞宗に次ぐ禅宗の黄檗宗の寺院「安城寺」(松山市)の住職と檀家総代が、融資を返済せず背任・詐欺容疑で、大阪地検特捜部に逮捕・起訴された事件がスキャンダラスな様相を強めている。

 2017年2月に詐欺罪などで起訴されたのは、安城寺の住職・片井徳久と、松山市の会社役員で演歌歌手としても活動していた宇都宮貞史の両被告。

 最初の逮捕は16年12月。寺の建て替えを理由に1億5000万円を借りたが返済契約を守らず、融資元に損害を与えた、という背任容疑が〝入口〟となった。

 その後、13年4月ごろに2人が宗教法人施設に関する架空の建て替え計画などを建設会社に持ちかけ、同社の社長から3億円を騙し取ったとする詐欺容疑で17年1月に再逮捕されていた。

 このうち片井被告は「自分はPL教団トップの後継者」と称し、黄檗宗本山の施設まで担保にして投資ファンドまがいの資金集めをしていた疑いも浮上している。情報によれば、集めた資金総額は30億円超。検察が全容の解明を急いでいるが、巨額資金はどこに消えたのか、現在でも憶測が憶測を呼んでいる。

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【写真】安城寺公式サイトより
http://anjoji.com/
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 この事件で驚かされるのは、1億5000万円を手中にした片井被告が、直ちに寺の土地建物の所有権を長男が住職を務める別の寺に寄付して移転登記し、宇都宮被告の会社に抵当権を登記して貸し手側の移転登記を妨害する「プロ並みの手口」(検察筋)を使っていることだ。

 返済期限を過ぎた場合は土地建物で弁済する契約を結んでいたが、片井、宇都宮両被告のこれらの登記操作によって、貸し手側の移転登記はできなくなった。とても僧侶が知っている類のテクニックではない。どう考えても「事件師の手口」(同)である。

 しかも捜査から、末寺の住職に過ぎない片井被告が一時期、本山である京都府宇治市の『萬福寺』の研修施設の土地建物も担保にしていたことまで判明。関係者は「京都の資産家から10億円を預かるための担保だった」と語るが、これとは別に、本山の伽藍本堂や敷地も売買契約書を結ばされ、実質、借金のカタに入っている――との情報もある。

 こうして片井被告らが集めた資金は30億円超。同容疑者は投資企業や資産家に「PL教団の現在の教祖、御木貴日止氏は病弱で、水面下で跡目問題が起きている。次は自分が教祖」と語っていた。関係筋によれば、確かに片井被告は御木家に養子入りしていたが、次期教祖の話はにわかには信じ難い。だが、余裕資金を運用したい投資家たちはこれを信じていた。

 共犯の自称檀家総代、宇都宮被告は飲食店を経営していたが、破綻状態。集めた資金の一部は同容疑者の借金返済に充てられた――と検察は睨んでいるようだ。

 しかし、30億もの巨額資金の使途はそれだけでは説明できない。検察筋は「本山も事情を知らなければこんな巨額詐欺は不可能」と本山の関与も疑っているが、情報関係筋の間では、組筋や、PL周辺への流出を指摘する情報もある。

 検察が未把握の〝闇〟が広がっている可能性は決して少なくない。この逮捕された住職も、法衣をまとった事件師と見る方が自然だろう。

(無料記事・了)

2017年1月24日

【無料記事】中学教師「絶対私立中」力説は「公立中は部活で殺される」

bukatsu2017-01-23 17.49.03

 2月といえば、特に東京で中学受験が行われるのをご存じだろうか。

 例えば東京の「男子御三家」たる開成中学(東京都荒川区西日暮里)、麻布中学(港区元麻布)、武蔵中学(練馬区豊玉上)は2月1日が入試日だ。

 中学受験に詳しい向きなら、近年は「6年制の中高一貫校」が注目を集め、「公立校リバイバル」が叫ばれて久しいことも把握しておられるだろう。

 ところが──である。

「公立校には絶対に進学させてはいけません。元凶は部活です。日本の公立中学の生徒は、部活に殺されてしまいます」

 こう強く主張する教師がいる。都内の中学校に勤務する現職だ。どういうことなのだろうか。まずは、彼の訴えに耳を傾けて頂こう。

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【写真】私立中専門サイト『シリタス』の「東京都の私立中学校 偏差値ランキング」より
http://www.chu-shigaku.com/list/p_tokyo/popular_1.html
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「私は調布市の中学校に勤務しています。今は比較的、落ち着いた生徒が多いのですが、通学区域に古い都営団地を抱えているんですね。生徒の割合は都営団地が6割、一戸建てやマンションが4割というところです。これでも都営団地から通う生徒の割合は減ったほうです。そもそも開校の目的が、高度成長期の団地に住む子供たちの受け皿だったそうですから。そのため、70年代から80年代にかけては、非常に荒れた時期もあったといいます」

 教師による「身も蓋もない」解説によると、この都営団地から通う中学生の保護者は、大半が低所得者層だという。そういう「社会的階層」に位置する家庭の生徒が増えると、問題行動が増えるのは「定理」や「真理」のレベルだそうだ。

 実際、この中学校が落ち着いたのは、バブル経済を経てからだ。田畑で住宅開発が行われ、サラリーマンの家庭、特に小田急線や京王線で新宿、大手町に通う父親を持つ生徒が増加した。すると反比例するように「校内暴力」や「非行」が減少した。

 教師の回想は続く。

「ところが90年代になると、また変化が生じます。低所得者層の親を持つ生徒が増えると、問題行動の増加だけでなく、学力の低下を招くことが顕著になりました。バブル崩壊と長く続くデフレ不況により、『誰でも勉強すれば、いい大学に進学できて、いい会社に就職できる』という言説を多くの人が信じなくなりました。そのため、特に低所得者層の親が子供に対して著しく放任的になったんです」

 そもそも80年代までは「一億総中流」が信じられており、極端な「低所得者層」は存在しない──建前だったかもしれないが──ことになっていた。

 かつての「不良」も、親が困窮していた者ばかりではない。40代の方々なら、例えば八百屋、魚屋、肉屋、美容室といった、地元商店街で店を構える親を持つ子供たちが、小学校高学年から中学にかけて「不良/ヤンキー」と化し、校内暴力を引き起こしたり、暴走族で暴れ回ったりしたことを、ご記憶かもしれない。 

 ところが、そういう生徒たちは中学校も、更に受験に合格して進学した商業高校も、意外に悪くない成績で卒業したりする。20代になると家業を継ぎ、30代になると地元商工会の飲み会で「俺たちが悪かった頃は〜」と思い出話に花を咲かせる──こんな〝社会的階層〟は確実に存在した。何よりも重要なのは、地元商店街で商売をしていた親たちは「低所得者層」ではなかったということだ。

 それがバブル崩壊を経て、日本経済は「失われた20年」に突入する。90年代後半から「格差社会」がクローズアップされ、更に2000年代を迎えて「教育格差」が注目されるようになった。

 教師が勤務する調布市の中学校でも、親が「勝ち組」か「負け組」かによる違いが顕著になっていく。都営団地に住む低所得者層の親は子供を放任し、マンション・一戸建てに住む中・高所得者層の親は依然として教育熱心。

 問題なのは中・高所得者層の親は、子供が小学校の時点で、公立中学校の状況を把握してしまうことだ。

 対応策として、私立中学校への〝人材流出〟が加速する。調布市の中学校は「所得が低く、教育への意欲が低い親」の子供が厳選された格好で集まってしまう。成績は更に下がり、それを把握した中・高所得者層の親は一層、中学受験に力を入れる。こうして悪循環が始まっていくのだ。

 では教育意欲の低い親と、成績の低い生徒で構成されるようになった中学校は、どういう対応策を講じるのだろうか。

 少しでもきめの細かい授業・指導を行い、僅かでもいいから生徒全体の学力を向上させようと、教職員が一丸となって努力している──かといえば、そんなことは全くないのだという。先の教師が打ち明ける。

「校長の号令のもと、部活動で生徒を疲弊させるんです。手本となっているのは1960年代後半から70年代前半にかけて、足立区など校内暴力が蔓延した中学校の対応策だそうです。当時、足立区や江東区は中学教師たちから『戦場区』と呼ばれていたといいます。冗談ではなく、本気の形容だったでしょう」

 興味深いのは、当時は「戦場区」にこそ、指導力の高い教師が集められたという。そして彼らが編み出した指導方針が「部活に打ち込ませ、汗を流させて不良化を防ぐ」というものだった。

 社会的背景を浮かび上がらせるものとして、例えばテレビドラマ『スクール☆ウォーズ』(大映テレビ・TBS)のオンエアは84年。原作の『落ちこぼれ軍団の奇跡』(馬場信浩著・光文社)は81年に出版されている。モデルの1人である大八木淳史氏は61年生まれ。まさに70年代後半に中学生だった世代だ。

「足立区を縦貫する国道4号線なんて夜ともなると、暴走族が跋扈する映画『マッドマックス』の世界そのままでした。教師は生徒と『やるか、やられるか』という気迫で相対していたわけです。荒れた家庭の、荒んだ生徒には、そうやって立ち向かうんだという信念があったんです。ところが最近、まるで当時に戻ったかのように、土日も休みなく部活を行わせる中学校が非常に増えているんです。部活は週7日、朝練に自主練と、まるで私立高校のスポーツ校のようなスパルタぶりです」

 かつて『週刊少年ジャンプ』(集英社)の編集方針とされた『友情・努力・勝利』など今は昔。にもかかわらず、なぜ都内の中学校だけが根性主義なのか。その謎を、この中学教師は「高校受験が内申書を重視していることが、実は大きな原因です」と解く。

「それほど成績の良くない生徒にとっての高校受験は入試の点数ではなく、内申点で合否が決まります。そして内申点の算出方法も、中間・期末テストの点数は4割に留まっています。残りの6割はノートのとりかたを評価するとか、宿題など提出物の真面目さを反映させるとか、日常の細かいところを点数化しているんです」

 そんな中学校に通う生徒の中に、いわゆる「偏差値の高い都立高校」への進学を望んでいる者がいたら、どうなるだろうか。

 まずは部活の負担を少なくしてほしいと考えるに違いない。せめて土日は休みにしてもらって、勉強の時間を捻り出したい──だが、こんな真っ当な願いでも、少なくとも調布市の中学校で実現は難しいという。

「最初に懸念されるのは、部活仲間、同級生との齟齬ですね。中学生ともなると、ブラック企業顔負けの一体感を、よくも悪くも持っています。『みんな頑張っているのに、お前だけサボるのか』と詰問されれば、ひとたまりもないでしょう。最悪の場合は、イジメの原因になってしまいます」

 とにかく校長は60〜70年代の〝成功体験〟を再現させることに忙しい。となると、その〝教育方針〟に従う部下たる教師も、「勉強熱心」な生徒の味方になってくれないという恐ろしい状況となる。

「今のシステムでは、テストで高い点を取っても、自動的に内申書の評価は上がりません。極論すれば、中学校における生活の全てが点数化されているわけです。部活の顧問に逆らうと、担任教師などに伝わってしまうことを、当然ながら生徒は恐れます。となれば、とにかく教師には唯々諾々と従うことが得策となります」

 この教師は「モンスターペアレンツなど、普通の中学にはいませんよ」と断言する。たとえ低所得者層で、教育への意欲は低くとも、やはり多くの保護者は子供を高校に行かせなければならないとは思っている。そのため教師を盲従するのは親も同じだ。

「第一志望などとは考えず、私立でもいいから、とにかく合格させてくれるところに行きたいというのが親子の本音です。そのため教師にゴマを摺っても内申点を確保したいということになる」

 既に文科省は、部活顧問を務める教師の負担が大きいとし、部活の実施に関して改善指針を示している。だが週7日の部活動は「言語道断」という雰囲気になってきたのかといえば、それは違うという。

「今後、中学の部活では専任のコーチを雇う動きが加速するはずですが、コーチとなると教師以上に結果を求められることになります。表面的には週5の練習に留めていても、土日に〝自主的〟な練習や試合を組み込まない保証はどこにもありません。部活で疲れた生徒たちは確かに反抗する気力をなくしたかもしれませんが、勉強への意欲も奪い取ってしまったわけです」

 この教師は「文科省や東京都教育庁が、どれほど指導指針を出して改善を図ろうとしても、さほど状況は変わらないはず」と悲観的な予測を示す。なぜだろうか。

「結局のところ、現場の裁量は校長の権限が極めて大きいからです。そして校長の実積が何で査定されるかといえば、学校の『秩序安定』という4文字に尽きます。自分の在任中に生徒の不始末が起きないことが全てです。そんな環境ですから、いくら小池知事が『グローバル人材の育成』を強調しても、調布市の公立中学校にとっては、どこか遠い世界の話でしかありません。私が言えることは、ただ1つです。とにかく公立中学校に入学してはいけない。なぜなら部活に殺されるからだ、です」

 当然ながら、私立の中高一貫校にも闇は存在する。過酷な授業へのキャッチアップに失敗、挫折して、うつ病などの原因で退校せざるを得ない生徒もいる。

 極論すれば、日本の中学生は「部活で死ぬか」「勉強で死ぬか」のどちらを選ぶかということなのかもしれない。どう考えても健全な教育環境とは言い難いが、少なくとも「私立中と公立中のどっちがいい?」という表面的な設問よりリアルなのは間違いないだろう。

 とどのつまりは、親と子の「覚悟」が問われているということに違いない。

(無料記事・了)

2017年1月23日

【無料記事】沖縄本島で〝保守〟『八重山日報』発行開始の情報

okinawa2017-01-22 21.50.06

 沖縄には県民に広く購読される主要紙として2紙の新聞が存在する。琉球新報(琉球新報社)と沖縄タイムス(沖縄タイムス社)だ。沖縄県内発行の日刊紙のシェアを、この2紙だけで98%を占めるとされる。

 新聞、雑誌などの発行部数を公査する『日本ABC協会』のデータなどによると、琉球新報、沖縄タイムスは共に発行部数16万部となっている。

 対する全国紙は、琉球新報に現地印刷を委託している日本経済新聞が約5000部。朝日新聞が約1000部、読売新聞が約800部、産経新聞が約300部、毎日新聞が約280部――と桁違いの大幅な部数差がある。

 原因は非常に簡単だ。朝毎読の3紙は、沖縄県で全国紙を取り扱う専門企業が九州から空輸で昼までに那覇空港に届け、宅配は昼過ぎから開始される。3紙は「朝刊」でなく、「昼刊」なのだ。これでは商売にならない。
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【写真】八重山日報・公式Facebookページより
https://www.facebook.com/yaeyamanippo
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 とはいえ、琉球新報と沖縄タイム主の2紙による市場寡占状態は、経済合理性だけで片付けていい問題ではない。両紙の極端な左翼的論調は、沖縄県における反米軍基地運動や、〝自虐的〟歴史観の蔓延に大きな影響を与えてきた──とする指摘は、決して極右だけが主張しているわけではない。

 多くの人が依然として鮮明な記憶を持っているはずだろうが、2015年6月には作家の百田尚樹氏が、2015年6月の自民党「文化芸術懇話会」で「沖縄の2つの新聞社は絶対に潰さなければいかん」と発言し、波紋を広げた。

 琉球新報も沖縄タイムスも当然ながら、この発言には猛烈に反発。国会でも論議され、百田発言は大きく批判された。

 だが、百田氏の問題だらけの発言をきっかけとして、まともな保守派の間でも、沖縄県内における言論が2紙によって独占されていることを問題視し、もっと言論空間に広がりをもたせる必要が論じられるようになってきたという。

 沖縄県内に住む、マスコミ関係者が指摘する。

「沖縄県に根ざした、ローカルの保守言論を広げていく運動として、石垣島などで発行されるローカル紙の八重山日報が、沖縄本島での発行を計画していることが挙げられます。日報は保守的な論調で知られ、同紙の仲新城誠編集長は、琉球新報や沖縄タイムスとは全く異なる沖縄の実態を、著作などで精力的に発信しています」

 更に別の関係者によると、この八重山日報の動きをバックアップしているのが、地元の最大手建設会社・国場組だという。

 国場組は琉球新報の新社屋建設工事請負契約を直前になって反故にされたという経緯があり、新報に猛反発している。弊誌も記事を掲載している。

『沖縄で「琉球新報」VS.「國場組」の全面戦争が勃発』
http://www.yellow-journal.jp/society/yj-00000303/

「このため国場組は、八重山日報の沖縄本島拡大進出を全面的に支援しようとする構えだという話です」(別の関係者)

 更に国場組は他の有力メディアや資産家などに対しても連携を呼びかけている――との情報も流れている。辺野古への米軍基地移転などの問題とも絡む、沖縄のメディア事情を大きく変容させることにつながりかねない動きだけに、東京・永田町でも情報収集が進められている模様だ。

(無料記事・了)

2017年1月19日

【無料記事】LIXIL「ディンプルキー」は「複製可能」の恐怖

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 東京の豊島区で1人暮らしをする20代のA子さんは、都内の新聞社に勤務している。職場は社会部だが、記者ではない。事務を担当している。

 そんなA子さんは先日、恐怖で顔が真っ青になってしまった。自宅に誰かが勝手に侵入した形跡を見つけたのだ。息を詰めながら部屋の中を調べてみると、どうやら犯人は地方の実家に暮らす母親らしい。

 安堵したとはいえ、その分怒りは強くなる。母親に電話をかけて問い詰めると、母親は上京した折に、こっそりと立ち寄ったことを認めた。

 親子でもプライバシーは存在する。男の影でも探そうとしたのか──更に問い詰めようと思ったが、急にどうでもよくなった。頭の中が疑問で膨れ上がったからだ。

 セキュリティがしっかりしているからと、「ディンプルキー」という「絶対に複製不可能」という玄関鍵の物件をわざわざ選んだはずなのだ。一体、どうやって母親は自分の家に侵入したのだろうか──?

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【筆者】田中広美(ジャーナリスト)
【写真】LIXIL公式サイト「玄関まわり」より
http://www.lixil.co.jp/lineup/entrance/
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 思い返してみると、東京を観光すると母親が前に上京してきた時、自宅の鍵を預けたことはあった。その際、母親は合鍵屋に向かったとしか考えられない。とはいえディンプルキーは絶対に複製できないことが最大のセールスポイントなのだ。

 だが現実は、母親のような人間にも簡単に、自分の承諾を得ず、知らない間に合鍵を作れてしまった。謎は深まるばかりだ。

 母親を問い詰めると、近所の合鍵屋で簡単に注文できたと答える。だが合鍵屋に問い合わせても、「鍵をなくした方への特別サービスのつもりでした」などと、のらりくらりと答えをかわしてしまう。

 そこでA子さんは玄関ドアの製造元であるLIXIL(東京都千代田区霞が関)に問い合わせてみることにしたのだが……。

 A子さんが憤って言う。

「インターネットで問合せ先を調べると、『玄関ドア・引戸』の項目があり、クリックするとフリーダイヤルの番号が記載されていました。ところが電話をかけると、札幌のコールセンターが対応するのですが、具体的な話は何も行われません。ソフトバンクやアマゾンの対応と非常に似ていましたが、LIXILを含めた3社は、とにかく時間を稼いで、こちらの根負けを狙うという作戦を採用しているんじゃないでしょうか」

 札幌のコールセンターに対し、1つだけ同情できるポイントがあるとすれば、「ディンプルキーの複成問題」は、とてもではないが対応できる案件ではなかったということだろう。

 だが、それだからこそ、本社の人間を呼び出すなり、少なくとも上司に代わるとか、打つ手はあったはずだ。なのに全く何もしないのは、読者の皆さまも同じような経験をされたかもしれない。

 遂に業を煮やしたA子さんは、コールセンターの担当者を怒鳴りつけた。

「いつまでも門前払いをするのなら、こちらにも考えがあります。まずは、この録音を上司に聞かせて下さい。そして広報担当者に、私へ電話させて下さい」

 そしてA子さんは、自分の勤務先である新聞社の社名も付け加えた。あまり趣味のよくない方法だとは、もちろんA子さんも自覚している。だが、その後のLIXIL側の対応は、呆れるほどスピーディーだった。「マツモト」(一応は仮名)と名乗る広報担当者が、A子さんに電話をかけてきたのだ。

「仰るとおり、ディンプルキーは基本的に、複製はできないことになっています。ですがドアの内側に番号が書いてありまして、この番号をLIXILに発注下されば、同じ鍵が入手できる仕組みになっております」

 確かに鍵を紛失した場合、鍵そのものを交換しなければ自宅に入れないという条件は厳しすぎる。「極秘のバックアップ」として、合鍵を作れる方法も用意しておくことに越したことはないのかもしれない。

 とはいえ、その番号が扉の内側=室内側に、小さなシールなどで貼っているのならまだ分かる。

 だが「マツモト」(仮名)は、ドアの横──つまり扉の厚みがある部分で、鍵の機構が内臓され、ロックすれば閂がにょっきりと飛び出したりするところ──に番号が書いてあると説明する。

 原点に戻れば、A子さんの母親はディンプルキーを合鍵屋に持っていったが、店員に「扉の横に番号が書いてあるはずなので、それを教えてくれますか」と訊かれたのだろう。

 母親はA子さんの家に戻り、ドアを明けて番号をチェックして、そして見事にLIXIL純正の合鍵を手に入れたというわけだ。

 これがセキュリティ上、大問題であることは論を俟たない。だが、「マツモト」(仮名)の口調は非常に呑気なものだ。再びA子さんの怒りは頂点に達した。

「だったら鍵のことを知り抜いている工事関係者だけでなく、宅配便の人だって、ドアの横をチェックすれば、ディンプルキーの番号を把握し、合鍵を作ることができるということなんですか!?」

 マツモト氏は、直ぐに白旗を掲げた。

「そういうことにはなってしまいます。ですが、基本的には悪意、悪用はないということを前提として運用しておりまして……」

 A子は呆れて言う。

「複製できない鍵、に嘘はないかもしれません。でも簡単に第三者が同じ鍵を発注できるんですよね。どこが防犯性の高い鍵ですか。むしろ普通の鍵よりタチが悪いですよ」

 マツモト氏は、いけしゃあしゃあと続ける。

「ご承知の通り、合併してから、このようなかたちになってしまって。ご指摘の通りかもしれません。内部の声もいささか通りにくくなっておりまして」

 全く悪びれるところのない口調に、A子さんは〝最終通告〟を突き付けた。

「そちらも録音しているそうですが、私もICレコーダーで、この会話を録音させてもらっています。こんなにひどい対応を続けられるなら、インターネットで公開に踏み切らざるを得ません」

 だが、マツモト氏は全く動じなかった。

「ええ、かまいません。どうぞどうぞ」

 あの「東芝クレーマー事件」の発生は1999年。

 他山の石とし、企業側の横柄な応対は減少したはずだ。ところがLIXILは違うようだ。何の危機感もなく、マツモト氏は気楽な口調で「どうぞどうぞ」を繰り返す。A子さんの耳には「どーぞどーぞ」と聞こえたそうだ。

 A子さんが「株価に影響を及ばさなければ、私の話はとるに足らないとでも思っているのですか?」と厭味を言うと、マツモト氏は電話の向こうで呟いた。

「本当は活字になったりする前に、どこにどのような記事が載るのか、教えて頂ければありがたいんですが……」

 暖簾に腕押しとは、まさにこのことだろう。マツモト氏は女性をストーキングしている変質者が、ターゲットの自宅ドアを開ける手段を得られる、ということに対する想像力もなければ、危機感もないのだ。

 マツモト氏は言い訳のように「本人確認をやっております」とは言う。だが、母親が勝手に合鍵を作ったことを目の当たりにしたA子さんは、全く信じることができない。合鍵屋はA子さんの許諾を求めることはなかったからだ。

 呆れるほどのザル対応だが、更に大問題がある。

 合鍵屋は「本人確認」のため、母親にA子さんの自宅住所を訊き、記録に残しているのだ。鍵の番号と住所が一致すれば、更に危険性は高まることになる。

 鍵屋の経営者は善人かもしれない。

 だが従業員が未来永劫、悪人は1人も雇用しないと断言できるはずもない。パソコンに記録しておけば、ハッキングで流出してしまうかもしれない。何たるザルシステム、いや、無能極まりない「本人確認」だろうか。

 ことはA子さんの住む豊島区にとどまらない。ディンプルキーは複製できない防犯機能が最大のセールスポイントだ。都内に限らず、全国各地の高級住宅街で、採用率が非常に高いという。住宅会社の担当者が明かす。

「施工、設置の段階で、現場は不特定の作業員や職人、そして住宅会社の社員が出入りします。1人でも悪意を持った人間がいればどうなるか、言うまでもありません。取り寄せた複製キーを使い、留守を狙って、密かに侵入することが可能です。それも堂々と、玄関から入るのです」

 そして、この担当者は「こうした危険性を、LIXIL内部が把握していないとは考えにくい」──と付け加える。

 LIXILは「トステム」「INAX」「新日軽」「サンウエーブ」「TOEX」という部材分野の異なる各企業が、単に規模の追及と、売上高の嵩増しを目指した果ての合従連衡劇によって誕生した。

 マツモト氏が認めたように、ユーザーや現場の声を開発スタッフに届ける風通しのよさも、社内機構も存在しないのだ。

 そのマツモト氏だが、最後にA子さんに対して「貴重なご意見を承りました」と言ってのけた。都内でリフォーム設計を専門にするある設計士の経営者も嘆く。

「一般の顧客だけではありません。LIXILは合併してから、私たちプロの人間に対しても本当に対応がひどくなりました。ひどくなっても改善されることはない。見かけの企業規模は肥大化していますが、それと比例して企業の〝格〟は下がる一方です。設計や施工をして発注して、不具合があって我々が対応を求めても、皆さんと同じように電話がつながりにくい。話が通りにくい」

 LIXILにとっては「余計なお世話」かもしれないが、念のため、この記事が出た後の動きを〝予言〟しておこう。

 この記事がアップされると、契約企業に対する「悪い評判」を拾い集めるネットパトロール専門の会社から、広報部にメールが送られるはずだ。担当者は目を通しながら、ざっと以下のようなことを心の中で呟く。

「イエロージャーナル……? 聞いたこともないな。弱小のネットニュースが、どんな与太話を書いても、株価への影響なんてあるはずもない。とりあえずは無視だな」

 そして机の上に置いたスターバックスのタンブラーからカフェラテを啜り、知り合いのPR会社に電話をかける。

「イエロージャーナルとかいうニュースサイト、知ってる? 無理する必要はないよ。分かったらでいいから、教えてよ」

 担当者は、こうして仕事を片付ける。だが、その間にも複製できないはずのディンプルキーは、合鍵がばんばん市中に流れていく。

 最悪のケースは、ディンプルキーのセキュリティに問題があったとして、窃盗だけでなく、最悪の場合は強姦や殺人の被害者や遺族が民事賠償請求を起こすかもしれないのだが、LIXILの人間は誰1人として、そのことに思いが至らない。

 組織肥大化しただけで、対応も意識も追いつかないとはまさにこのこと。合従連衡劇のなれの果てだ。

(無料記事・了)

2017年1月10日

【無料記事】MXTV「基地反対運動〝バイト説〟」は沖縄県民も同意

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 東京都のローカルテレビ局『TOKYO MX』(東京メトロポリタンテレビジョン)の番組『ニュース女子』(月曜22〜23時)が1月2日、沖縄県の基地反対運動について否定的な報道を行い、波紋が広がっている。

 番組で司会を務めるのは東京・中日新聞論説副主幹の長谷川幸洋氏、現地レポートは軍事ジャーナリストの井上和彦氏が担当した。

 取り上げられたのは東高江村周辺で行われている、米軍のヘリパッド(ヘリコプター着陸帯)建設反対運動。

 報道では、参加者を「テロリスト」と呼んだほか、「日当をもらっている」「組織に雇用されている」との指摘が行われた。雇用者としては反ヘイトスピーチ団体『のりこえねっと』を実名で挙げた。

『のりこえねっと』は2013年9月に結成され、共同代表として辛淑玉、上野千鶴子、宇都宮健児氏など23人の名前が記されている。
https://www.norikoenet.org/

 MXの報道に関する検証や、のりこえねっと側の反論などについては、ニュースサイト『Buzz Feed Japan』の『「沖縄の基地反対派は日当もらっている」MX報道 その根拠となる取材と証拠とは』に詳しい。
https://www.buzzfeed.com/kotahatachi/okinawa-tokyomxtv?utm_term=.yhnP4yWL7#.ypZav1o2Y

 上記の記事にも書かれているが、

①のりこえねっと側が「市民特派員」を募集していること
②特派員には沖縄県への「渡航費」5万円が支給されること
②県内都市部から高江村へ移動するため「行動費」月1万円とガソリンの現物支給を行っていること

の3点は事実だとされている。
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【写真】Twitterにアップされた「のりこえねっと」による「市民特派員募集」のツイート
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 ところで弊誌は2016年11月、沖縄県那覇市泊の『軽食の店 ルビー』を舞台とした記事を掲載した。

『冷静な沖縄県民は「基地反対派は〝土人〟ではなく〝本土人〟」と揶揄』
http://www.yellow-journal.jp/society/yj-00000366/

 ルビーは観光客にも地元民にも人気だ。軽食と言うが、実際のところは定食屋に近い。量が極めて多く、おまけに深夜になるほど繁盛する。夜の遅い沖縄ならでは、の光景だろう。
 
 昨年、16年の師走は、オリオンビールを注文し、まずは乾杯というグループが目立ったという。毎晩が忘年会並みの賑わいとなるなか、地元紙の『琉球新報』は12月20日15時3分、ネット上に『【電子号外】辺野古 沖縄県が敗訴 最高裁、上告退ける』と報じた。

<翁長雄志知事による名護市辺野古の埋め立て承認取り消しを巡り、国が県を相手に提起した不作為の違法確認訴訟で、最高裁第2小法廷(鬼丸かおる裁判長)は20日午後、上告審の判決を言い渡し、県の上告を退けた>

 引用したのはPDFファイル号外のリード部分だ。今も読むことができる。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-414888.html

 だが、衝撃的なニュースだったにもかかわらず、かなりの沖縄県民は冷静な──いや、クールと形容していいほどの冷淡さも感じる──態度で報道を受け止めていた。

 なぜなのか。その背景として、「辺野古移設反対」を叫び、バリケード前で座り込みを続ける反基地党争の〝兵隊〟たちに対し、「実はバイトではないのか」という疑惑で地元はもちきりだったことが挙げられる。

 つまりMXの報道が行われる前から──当然ながら沖縄県でMXテレビは放送されていない──同種の話は県内で広範囲に伝わっていたのだ。

 県民こそ基地問題における当事者中の当事者だ。誰に遠慮する必要もない。もともとルビー店内では「まるでホームレスみたいな連中がたむろしているよな」と以前から話題になっていた。

 ところが、それに加え、〝特派員〟たちには沖縄までの旅費、滞在費、更には日当まで出ているらしいという「噂」が付け加わった。繰り返すが、旅費と交通費などの「行動費」は、実際に支給されている。

 日当も含めた「噂話」は今のところ、かなりの県民は信憑性があると判断しているようだ。そうしたこともあり、県民は〝特派員〟やら〝闘士〟を見る目にも冷やかさが増す一方となっている。

 ところで、このルビーだが、特に観光客がメニューに驚くのは、A、B、Cという3種類が用意されている「ランチ」だろう。ランチといっても開店から閉店まで、いつでも食べられる。ちなみにAランチの内容はというと、

・ごはん
・チキンスープ
・キャベツ
・マカロニサラダ
・ビーフカツ
・卵焼き(大)
・ウインナー
・ポーク(2分の1)
・ハム
・ハンバーグ

という強烈なボリュームだ。出典記事には写真も掲載されている。
『ABCランチの違いを考える(第二回:ルビー宜野湾店)』
http://www.dee-okinawa.com/topics/2015/02/abc-02.html

 しかし当然ながら、それだけではなく、「ポークたまご」「ゴーヤちゃんぷる」「へちまみそ煮」などという──観光客にとっては、これらこそ「沖縄料理」だというイメージが強い──食べ物も揃っている。

 そんな多彩な料理を楽しみながら、地元民は「辺野古疑惑」の話に花を咲かせる。

「本土の組織からバイトとしてきている連中だから、反基地って叫ばれたって、なんにも説得力がないさ」
「そんないいバイトがあるんだったら、俺たちだってカネもらって座ってたいもんだ」
「体よく、本土のやつらに稼ぎにこられてたまらんさ」

 噂の発端は、近年になり復活を遂げつつあるという「沖縄市吉原」(沖縄市美里1丁目付近)──コザという名前ならご存じの方も多いだろうか──の「ちょんの間」だという。大阪からやって来た〝出稼ぎ兵隊〟が、自分には諸経費だけでなく日当も出ていると、女性に口を滑らせてしまったらしいのだ。

 1人が知れば、「門中」(=一族郎党)すべてが知り、門中皆が知れば、沖縄でも誰もが参加している「ゆい」(相互互助の頼母子講)の皆が知り……そして話は一気に広まっていく。

 そこには「反基地運動でカネがもらえるのなら、本土の人間ではなく、俺たちこそ勧誘し、旅費やら交通費を払えばいいだろう」──という、甘いイデオロギー闘争などとは比べ物にならない、ビターな沖縄の「本音」が見え隠れする。

(無料記事・了)

2017年1月5日

「国税の天敵」と呼ばれた男が狙う「カジノ利権」

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 今も国税関係者に「天敵」と呼ばれる男がいる。名前は和田誠一。武富士の創業家長男の資産アドバイザーを務め、国税と対峙した巨額贈与税裁判に勝利。国から2000億円を巻き上げた男である。その男が次の獲物に狙いを定め動き始めた。

 狙うはカジノ利権。「統合型リゾート(IR)整備推進法案」―――。

 いわゆる「カジノ法案」が2016年12月15日に国会で成立したことを受け、米国カジノ業界の雄・MGMリゾーツ・インターナショナルに猛烈なアプローチを行っている。
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【記事の文字数】1200字
【写真】MGMリゾーツ・インターナショナルの公式サイト
http://www.mgmresorts.co.jp/
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2016年12月30日

「島根女子大生殺害事件・後篇」異常な死体損壊と「死体マニア」証言

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(承前)捜査関係者は、

「下関市内にある矢野容疑者の実家などを家宅捜索したところ、押収したデジカメとUSBメモリから、行方不明後の平岡さんの画像を発見したのです。それが容疑を固める決定的な証拠となりました」

と明かした。この後の取材を、一問一答で見て頂こう。

──「行方不明後の平岡さん」とはどういう意味か? また、どのような画像が残っていたのか?

捜査員 デジカメには38枚。USBメモリには19枚。重複しているものもあるので、それを省けば全部で40種類の画像を確認しています。画像は、全て遺体を写したものです。「行方不明後の平岡さん」と表現したのはそういう意味ですが、遺体を損壊する前と、損壊後の様子、両方写っていました。
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【記事の文字数】約4600字
【写真】島根県警が作成した、情報提供を呼び掛けるビラ(撮影 共同通信)
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2016年12月29日

【無料】「島根女子大生殺害事件・前篇」新聞報道された容疑者の「学歴」

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 既に犯人が死亡していたという事実は、警察も想定外だった──。

 2009年、島根県浜田市に住んでいた、県立大1年の平岡都さん(当時19)が行方不明となり、その後、広島県内の山中で切断された遺体となって発見された事件。ネット上では未解決事件としての「島根女子大生死体遺棄事件」と、「島根女子大生殺害事件」が現在も混在している。

 2016年12月20日、島根・広島両県警は、矢野富栄容疑者(当時33)を殺人などの疑いで書類送検した。

 7年前の事件直後に交通事故で死亡していた矢野容疑者だが、平岡さんの住む浜田市の隣、益田市に住んでいた。なぜ、それほど近くに容疑者が生活していたにもかかわらず、捜査に7年もかかってしまったのだろうか。

 そして容疑を固める最大の〝決め手〟となったデジカメ、USBメモリに残されていた画像とは一体、どんなものだったのか。詳細な経緯を含め、捜査関係者から話を聞いた。

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【写真】島根県警公式サイト「女子大学生死体遺棄等事件の送致について」より
http://www.pref.shimane.lg.jp/police/hamada.html
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 7年という歳月は事件を風化させるだけでなく、死亡した矢野容疑者の記憶と痕跡も消し去ってしまう長さだったようだ。当時、矢野容疑者が住んでいた自宅周辺を取材した記者は、あまりの手応えのなさに途方に暮れたという。

「矢野容疑者が当時住んでいたのは、益田市内にある1戸建ての借家でした。周辺には何件か民家もあり、大家さんも近くに住んでいたので、何かしら証言が出てくると思っていたのですが、実際は真逆の結果となりました。まず大家さんは『契約などは不動産屋に任せていたから会ったことはない』の一点張り。隣近所に矢野容疑者の顔写真を見せても『全く記憶にない』と口を揃えます。考えてみれば、容疑者は独身で33歳。町内会にも所属せず、7年前に数か月しか住んでいなかったのですから、覚えているはずもないと思い知らされました。おまけに矢野容疑者の死後、その借家はある家族が住み、去年までは別の家族が住んでいたようです」(社会部記者)

 ここで事件の詳細を、簡単に振り返ってみよう。ことの発端は2009年10月26日の夜。島根県立大1年だった平岡都さんは浜田市内でアルバイトを終えると、行方不明となる。そして翌11月6日、頭部が北広島町の臥龍山山中で発見。その後胴体などの複数の部位が相次いで発見された。

 遺体をバラバラにする猟奇的な殺人事件ということもあり、多くのマスコミが現地に入り取材をした。しかしその後は有力な目撃情報も得られず、進展を見せないまま事件は迷宮入りしたかに思えた。

 ところが、今年に入って警察が行ったある捜査をきっかけに、点と点がつながり容疑者特定にたどり着いたという。その経緯について、ある捜査関係者が取材に応じてくれた。その一問一答を、ここで再現する。

──矢野容疑者に捜査本部が接触したのは、どんなタイミングだったんですか?

捜査員 実は事件が発生してから、任意で事情を聞いた記録があります。なぜ聴取したのか、当時の詳しい捜査状況まで、私は知りません。ただ、特に「怪しい」という情報があったわけではなく、あくまでも広範囲な聴取対象の1人だったようです。その時には矢野容疑者と平岡さんの接点は見つからず、他の疑わしい人間の捜査に力を入れていました。

──では、矢野容疑者が〝犯人〟として浮上した経緯は?

捜査員 今年、2016年に入って捜査本部で改めて、周辺で起きた性犯罪事件を洗いなおしました。それと車両の移動記録を突き合わせると、矢野容疑者が遺棄現場近くで車を走行させていたことが分かったんです。

 これまでに「矢野富栄」という人物は、何度か新聞紙上に氏名が掲載されている。まず、それを振り返っておこう。

 まず西日本新聞が1994年12月20日に掲載した、『[合格おめでとう]九州工業大、図書館情報大』という記事に、九州工業大「情報工学部知能情報工学科」の合格者の1人として「鎮西敬愛」高校の「矢野富栄」という生徒名が記されている。

 次に朝日新聞の山口県版は2009年11月11日、『中国道死亡事故、男女の身元判明 県警高速隊』の記事を掲載した。

 先に見た矢野容疑者が死亡した交通事故についての報道だ。文中では事故を、

<中国自動車道下り線で11月8日、乗用車がガードレールに衝突、炎上し、乗っていた男女2人が死亡した事故>

とし、県警高速隊が死亡者を発表したと伝えている。2人の姓名は、

<運転していた下関市神田町1丁目、会社員矢野富栄さん(33)と、助手席の母で自営業の貴美子さん(58)>

となっている。

 さて、2009年に交通事故で死亡した33歳の「矢野富栄」は誕生日が不明だとはいえ、1994年に18歳だった可能性はある。

 更にサンケイスポーツは16年12月21日の『島根女子大生殺害 7年を経て急展開…事故死男を書類送検』の記事では、容疑者の経歴を次のように記した。

<矢野容疑者は山口県下関市で小中学期を過ごし、近所の人は「おとなしい普通の子だった」と語る。北九州市の私立進学高では特進クラスに所属し、福岡県の国立大夜間部に進学したが、中退。実家近くのラーメン店などでアルバイトをして、09年4月に住宅設備会社に就職した>

 鎮西敬愛高校は現在、敬愛高校に改称している。所在地は福岡県北九州市門司区。九州工業大学も、北九州市戸畑区に本部を置く。

 この矢野容疑者だが、過去に性犯罪の前科があった。罪に問われたのは、2004年に北九州市や東京都内で、面識のない女性に刃物を突き付け、わいせつな行為をしようとケガをさせるなどした3つの事件だ。裁判は東京地裁で開かれ、3年6カ月の実刑判決を受けている。

「数少ない点と点のつながりですから、早速周辺を調べはじめましたが、すぐに7年前に事故死していたことも判明しました。ただ、そこで捜査を止めるわけにはもちろんいきません。下関市内にある矢野容疑者の実家などを家宅捜索したところ、押収したデジカメとUSBメモリから、行方不明後の平岡さんの画像を発見したのです。それが容疑を固める決定的な証拠となりました」(前出の捜査関係者)

(無料記事・了 後篇に続く)

2016年12月26日

サイト破産「日税連理事」逮捕は「権力闘争」の被害者説

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 家電通販サイト『まいど』を出店していた運営会社DKCが2015年4月に破産した問題は、今年に入って日本税理士会連合会(日税連)に大きな衝撃を与えている。

 まずは、まいどの破産問題を新聞報道で振り返ってみよう。『家電通販サイト『まいど』運営会社が破産 ヤフーポイント不正取得、負債総額75億円』(産経新聞)との一報から始まる。
http://www.sankei.com/west/news/150428/wst1504280077-n1.html

 この記事のポイントは、

・DKCはYahoo!や楽天などに「まいど」を出店していたが、3月6日に閉鎖。Yahoo!は架空取引によるポイント不正取得について、詐欺罪での告訴を検討中。

 

・DKCは粉飾決算で売上高を水増し、金融機関から多額の融資を受けたが、少なくとも数億円が支途不明。

の2点だ。

 続報は16年9月、「管財人にうその説明容疑=破産会社の元社長逮捕-警視庁」(時事通信)になる。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016092800604&g=soc

 こちらも要約させてもらおう。

・破産管財人に嘘の説明をしたとして、警視庁捜査2課が破産法違反(虚偽説明)容疑で、DKC元社長・福本繁夫容疑者を逮捕した。

・逮捕容疑は15年5月中旬、自分名義の口座から引き出した現金2000万円について、管財人に対し「知人男性への返済に充てた」と嘘の説明をした疑い。

 

 更に報道は続く。16年10月には、『破産直前に財産隠す 容疑の通販サイト元社長逮捕 警視庁』(産経新聞)と報じられる。

http://www.sankei.com/affairs/news/161019/afr1610190023-n1.html

・破産を見越して債権者から財産を隠したとして、警視庁捜査2課は破産法違反(詐欺破産)容疑で、DKC元社長・福本繁夫容疑者を再逮捕、新たに同元社員も逮捕した。

 

・逮捕容疑は2015年2月、福本容疑者の口座にあった現金約1900万円を引き出し、福本容疑者の債権者から隠した疑い。

 

 

 そして16年10月、事件は日税連に〝飛び火〟する。記事は『日本税理士会常務理事を逮捕 破産管財人に虚偽説明 警視庁』(産経新聞)などだ。
http://www.sankei.com/affairs/news/161020/afr1610200028-n1.html

・顧問先の会社社長の破産管財人に虚偽の説明をしたとして、警視庁捜査2課は20日、破産法違反(虚偽説明)の疑いで税理士、中村一三(かつぞう)容疑者を逮捕した。

・中村容疑者は日本税理士会連合会常務理事。DKCの元顧問税理士だった。

・逮捕容疑は2015年5月、福本繁夫容疑者が破産する直前の同年2月に現金約1900万円を自身の口座から出金した理由について、破産管財人に対し、「知人に返すため」と虚偽の説明をした疑い。

・捜査2課は、中村容疑者が福本容疑者の破産を見越し、虚偽説明用の書類の作成などを福本容疑者らに指南したとみている。

 

 

 日税連側は「逮捕された税理士はふだんから顧客企業に対する税務指導が強引だった」と〝個人犯罪〟であることを強調しているが、関係者は事件の背景として「東京と大阪で繰り広げられている税理士の権力闘争があった」と指摘する。
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【記事の文字数】2200字
【写真】日本税理士会連合会公式サイト「会長挨拶」より、動画「就任の抱負」に表示される神津信一会長
http://www.nichizeiren.or.jp/nichizeiren/fro_chairman/
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