歪んだプラトニック……菅野美穂、『大奥〜永遠〜』を語る



2010年に劇場公開され、男女逆転の世界が話題となった映画『大奥』から2年、[連続TVドラマ+映画]という続篇プロジェクトが帰ってきた。TBS金曜ドラマ「大奥〜誕生[有功・家光篇]」は10月から放送中、そして映画『大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]』が、12月22日から全国公開となる。

 若い男だけが患う謎の疫病「赤面疱瘡」が席巻し、やがて全ての要職には女が就くという「男女逆転」の幕府の中で、徳川綱吉は一体どのように描かれているのか。映画で五代将軍・綱吉を演じる菅野美穂が解説する。

— 綱吉はどのような人物だと思いましたか。

菅野 危うい魅力だけど、完成されている人という印象。華麗奔放で支離滅裂な原作の綱吉の色気はどうやって出せるのかな、と思いながら演じていました。綱吉は女性ですが、仕事をするときは将軍であり男。反対に男の人の前では女に代わる様などは、演じるのが難しかったです。

— 綱吉と右衛門佐との関係性についての印象を教えてください。

菅野 すごく歪んだプラトニックですね。気に入っているけど、かゆいところに手を届かせない感じで。悲しいような、不思議な関係だと思います。

— 菅野さんの思う、男女逆転大奥の魅力を教えてください。

菅野 大奥は閉ざされていて、ちょっと秘密めいている場所ですよね。その大奥を男女逆転させて歪みを持たせて、そのなかに純粋なひたむきさとか愛情が見える。歪んでいる世界をもっと歪ませることによって、浮かび上がるなにかがあるのだ、と。

<ストーリー> 時は五代将軍綱吉の時代。大奥では後継者を巡って派閥争いが起こっていた。そこに京から一人の公家・右衛門佐がやってくる。巧みに綱吉に取り入り、総取締として大奥での権勢を掌中に収めていく。いっぽう一人娘を亡くした綱吉は、世継ぎ作りに専念させられるが一向に懐妊せず、孤独と不安に苛まれていく。そんな綱吉に手を差し伸べたのが右衛門佐だった。

 『大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]』は12月22日(土)から、丸の内ピカデリー他全国ロードショー。

(C)2012男女逆転『大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]』製作委員会

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