河野太郎行革相が「政治資金収支報告書」を密やかに〝弥縫〟の姑息 | イエロージャーナル

 第3次安倍改造内閣の「目玉」ともされる河野太郎・行政改革担当大臣。入閣の悲願を果たすと過去のブログを閉鎖するなどして一部からは失笑を買い、原発などへのスタンスを巡って「毒饅頭を食べた」との揶揄は未だに根強い。  とはいえ、11月には先頭に立って行政事業レビューを敢行。得意の無駄遣い削減をPRしてそれなりの存在感を示した格好だ。

 しかしながら河野大臣には、もう1つ「姑息」だと話題を集めた報道が行われたのをご存じだろうか。週刊ポストが11月13日号に『河野行革担当相 就任前日に政治資金収支報告書修正への疑問』との記事を掲載している。ネット上では『NEWS ポストセブン』の『河野太郎氏 入閣前日に政治資金の収支報告書を訂正していた』の無料記事となり、これは現在でも閲覧が可能だ。

http://www.news-postseven.com/archives/20151103_360998.html

 自民党議員の中では比較的、河野大臣にクリーンなイメージを持つ有権者は少なくないかもしれない。だが入閣前日の10月6日、ひっそりと自身の資金管理団体「河野太郎後援会」の政治資金収支報告書を訂正していたわけだ。  対象は平成23(2011)年のもの。同年6月17日に河野氏自身が、自分の資金管理団体に250万円を寄附していたが、これを削除。代わりに、新たに250万円を貸し付けがあったと報告し直している。250万が寄付から借金に変わったわけだが、なぜ、こんな訂正が行われたのだろうか。単純な勘違いなのか、そもそも、一応は「軽微」な印象を受ける誤記載を、わざわざ入閣前日に〝コソコソ〟と直したのだろうか。どうしても不自然な印象は拭えない。  さる政治部の記者は「内閣情報調査室は入閣候補者の身体検査をする。それに引っ掛かったのではないか」との推察を披露する。他社の記者も多くが同様の見立てらしい。  それならば、と内調の関係者に聞いてみれば、「前回の改造で政治資金問題が複数出たこともあり、警察庁や国税庁、総務省から出向している職員が、入閣候補者の身体検査を徹底的に行っていた」と認める。  では仮に内調の身体検査で河野大臣の報告書が引っかかり、密かな修正を〝指示〟したとすれば、彼らは何を問題視したのだろうか。  私の脳裏に1つ浮かぶのは、寄付、つまり政治献金を行うと、その分が税額控除されるという税制だ。寄付が課税所得からそのまま差し引かれるため、結構大きな節税となる。これが度を越せば脱税になるわけだ。

 少し話が進みすぎてしまっただろうか。まず、河野大臣の政治資金収支報告書、現物のコピーを見て頂こう。

■―――――――――――――――――――― 【著者】下赤坂三郎 【購読記事の文字数】約2700字 【写真】河野太郎行革相 (撮影 産経新聞社)

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